総合力が必要な中級登山!|八ヶ岳の縦走/周回ルートが技術と体力を計るには最適の登山コース

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登山を始めよう!

ここまで「中級者」向けの山として「技術的」「体力的」という二つの観点からご紹介しました。

 

最後に、中級者として是非挑戦して欲しい「技術と体力の双方が必要とされる山行」を解説致します。

 

山登りを開始した時は、一つの山を日帰りで登ることが中心だったでしょう。

 

しかし、徐々に山と山の稜線に魅了され、その間を縦走する「天空散歩」に憧れるかもしれません。

 

何れはアルプス縦走を夢見る方は、是非その前に八ヶ岳で腕試しを行いましょう!

 

「山の難易度」グレーディングをおさらい

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山の難易度であるグレーディングについて、重要な部分をおさらいします。

 

グレーディングを公表している都道府県と地域

設定状況
  1. 新潟県 101ルート
  2. 山梨県 123ルート
  3. 長野県 123ルート
  4. 静岡県  82ルート
  5. 岐阜県  75ルート
  6. 群馬県  85ルート
  7. 栃木県  82ルート
  8. 石鎚山系(四国)50ルート
  9. 山形県 103ルート
  10. 秋田県  33ルート

 

設定の前提

想定登山者

  1. 【年齢および経験】40〜50歳の登山経験者
  2. 【登山構成】2〜5名のパーティー
  3. 【装備の重さ】山小屋利用を前提とした装備
  4. 【登山時の天候】夏山の晴天時

 

グレーディングが指し示す意味

体力度

グレーディング 推奨される行動
1〇~3〇 日帰りが可能
4〇~5〇 1泊以上が適当
6〇~7〇 1~2泊以上が適当
8〇~10〇 2~3泊以上が適当
※「〇部」には後述する技術度の指標が入る

技術度

指標 登山道 技術・能力
A
  • 概ね整備済
  • 転んだ場合でも転落・滑落の可能性は低い
  • 道迷いの心配は少ない
  • 登山の装備が必要
B
  • 沢、崖、場所により雪渓などを通過
  • 急な登下降がある
  • 道が分かりにくい所がある
  • 転んだ場合の転落・滑落
  • 登山経験が必要
  • 地図読み能力があることが望ましい
C
  • ハシゴ・くさり場、また、場所により雪渓や渡渉箇所がある
  • ミスをすると転落・滑落などの事故になる場所がある
  • 案内標識が不十分な箇所も含まれる
  • 地図読み能力、ハシゴ・くさり場などを通過できる身体能力が必要
D
  • 厳しい岩稜や不安定なガレ場、ハシゴ・くさり場、藪漕ぎを必要とする箇所、場所により雪渓や渡渉箇所がある
  • 手を使う急な登下降がある
  • ハシゴ・くさり場や案内標識などの人工的な補助は限定的で、転落・滑落の危険箇所が多い
  • 地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要
  • ルートファインディングの技術が必要
E
  • 緊張を強いられる厳しい岩稜の登下降が続き、転落・滑落の危険箇所が連続する
  • 深い藪漕ぎを必要とする
  • 地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要
  • ルートファインディングの技術、高度な判断力が必要
  • 登山者によってはロープを使わないと危険な場所もある

 

八ヶ岳縦走のすすめ(中級編)体力度と技術度が総合的に試される山

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今までは1つの山へ登るだけのルートを解説してきましたが、最後に2つ以上の山を巡る「縦走/周回」ルートをご紹介します。

 

  • 周回=起点と終点が同じですが登頂ルートと下山ルートが異なる
  • 縦走=起点と終点が異なる。1本書きのようにいくつかの山を稜線伝いに歩むルート

 

代表的なのは南北アルプスの山々をいくつか巡るルートが有名ですが、ここではアルプスよりも長い期間楽しめる「八ヶ岳」のルートを一つピックアップ致します。

 

4.6C 八ヶ岳を縦走/周回「編笠山~権現岳」

八ヶ岳の縦走ルートは多くのパターンが存在します。

 

その中でも比較的アクセスのし易いルートである「編笠山から権現岳」へ縦走/周遊するコースは、縦走を絡めたステップアップに最適。

 

網笠山

網笠山は南八ヶ岳の最南端に位置する山です。

 

南八ヶ岳の縦走路の起点となる場合が多く、ここから赤岳を中心に硫黄岳まで至る縦走路が南八ヶ岳では最も有名。

 

但し、権現岳から赤岳へ至るルートはキレットと呼ばれる難所を通過する最難関コースで玄人向けと言えます。

 

日本の名山には名を連ねていませんが、山頂からの眺望は360度のパノラマで大絶景が味わえるのが魅力。

 

単独で登る場合のグレーディングは「3B」で、体力的にも決して優しく無い山です。

 

 

のろし場手前から「網笠山」(著作権=筆者)

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接する県 標高 名山 山塊 登山口 距離/CT
山梨/長野 2,524m 山梨百名山 八ヶ岳 観音平 8.5km/6:00

 

権現岳

権現岳も日本の名山には上がっていませんが、南八ヶ岳の荒々しさを代表する山の一つ。

 

山頂の奥は切り立ったガケとなり、山頂はガケの先端と言える場所です。

 

山名の記された標柱はその手前にあるため1~2名しか山頂付近に滞在することは出来ません。

 

単独で登る際は「天女山入口」登山口からアクセス。

 

グレーディングは「4C」と、縦走/周回する場合とほぼ変わらない難易度です。

 

三ツ頭周辺から「権現岳」(著作権=筆者)

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接する県 標高 名山 山塊 登山口 距離/CT
山梨/長野 2,715m 山梨百名山 八ヶ岳 天女山入口 12.4km/8:42

 

ルートと難易度

以下はYAMAPのデータです。

 

八ヶ岳エリアの登山道入口は未舗装の悪路が多いのですが、編笠山への登山道入口となる「観音平」は舗装路で、小淵沢ICからのアクセスも良いおススメの場所。

 

また、首都圏からの直通登山バスも運行されています。

 

この「観音平」駐車場をスタートおよびゴール地点とし、時計回りで次の通り縦走/周回します。

 

編笠_権現ルート

 

  1. スタート:観音平
  2. 網笠山山頂
  3. 青年小屋
  4. 西ギボシ、東ギボシ
  5. 権現小屋
  6. 権現岳山頂
  7. 三ツ頭
  8. ゴール:観音平

 

移動距離 高低差 累積標高(登り/下り) CT 想定難易度
約11km 1,190m 1,530m/1,530m 9:20 ※4.6C

※体力度は実績値から算定。技術度は赤岳(地蔵の頭)並みで想定

 

宿泊を想定すべき体力度ですが、健脚者は日帰りで山行するのも珍しくないルート。

 

自身が蓄積した今までのデータと比較し山行方法を決定しましょう。

 

登山道に表れる「核心部」

このルートでは、網笠山を越え、青年小屋から権現岳へ至る「西ギボシ」「東ギボシ」を通過する場所が最も過酷な登山道となります。

 

特に「東ギボシ」を巻くクサリ場が有名。

 

逆に言えば、権現岳周辺以外はクサリ場などは無く、網笠山から青年小屋へ降りる場所が大岩のいわゆる「ゴーロー地帯」である以外は通常の登山道です。

 

1枚目の写真は西ギボシを巻くクサリ場。

 

この様な一歩間違えば「滑落」へ至る場所が続きます

 

滑り止めのグローブとヘルメットを忘れずに装着しましょう。

 

 

 

西ギボシ周辺(著作権=筆者)

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2枚目は東ギボシを巻く前半で、3枚目が核心部と言える場所を振り返って撮影したものです。

 

足場が狭い場所もあり、切り立ったガケが少し緊張する場所。

 

そして、難所を通り過ぎた後は4枚目の写真のように八ヶ岳らしい急登が始まります。

 

東ギボシ周辺(著作権=筆者)

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東ギボシ周辺(著作権=筆者)

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東ギボシ周辺(著作権=筆者)

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所どころ5枚目のようにクサリ無しでガレ場を進むため、スリップは要注意!

 

東ギボシ周辺(著作権=筆者)

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以上が核心部の一端となります。

 

体力的には、編笠山山頂付近の急登や権現岳からの下山ルートはとても長く大変。

 

技術的面に左右されず、脚に痛みが出た時のお守りのためストックやサポーターを準備しましょう。

 

 

八ヶ岳の縦走/周遊ルートの考察

せっかくなので、八ヶ岳の代表的な縦走ルートをピックアップしておきます。

 

南八ヶ岳を存分に味わえるハードコース

ハードルートの代表的なコースと言えば、「1」の南八ヶ岳を南から北へ縦走するルートで、最も荒々しい八ヶ岳を満喫出来るコースです。

 

欠点としてはスタートとゴールが異なる完全な縦走路となるため、自家用車向けでは無いことと、権現岳と赤岳間の最も難しいルートを通ることでしょう。

 

一方「2」のルートは周遊可能(美濃戸登山口)なコースで人気があります。

 

日帰りで山行する猛者も居ますが、一般的には赤岳山頂小屋などで1泊するのが普通。

 

下山路は中岳から伸びているので、阿弥陀岳へはリュックをデポして往復する登山者も少なくありません。

 

何れも雄大な稜線を歩く最高のルートと言っても過言ではありません。

 

  1. 網笠山→権現岳→赤岳→横岳→硫黄岳
  2. 硫黄岳→横岳→赤岳→中岳→阿弥陀岳

 

ショートコース

今回紹介した網笠山~権現岳を縦走/周遊するコースの他、2つの代表ルートがあります。

 

「1」は日本百名山の赤岳を経て、目の前に広がる中岳への稜線へ向かうルートでとても人気。

 

赤岳には寄らず、中岳と阿弥陀岳の二座を登るコース設定も可能です。

 

「2」は今回紹介のコースとはまったく逆側を巡るルート。

 

すなわち南八ヶ岳の最北端に位置する硫黄岳から横岳へ至るルートですが、そのまま赤岳まで登頂し、周遊することも可能なコースです(美濃戸登山口)。

 

硫黄岳の眺望は素晴らしく、特に間近に迫る八ヶ岳の迫力はたまりません。

 

また、横岳は岩稜のみで構成された山で、山頂へ至る登山道は高度感もあり、クサリ、ハシゴの通過に緊張感を伴う山です。

 

  1. 赤岳→中岳→阿弥陀岳
  2. 硫黄岳→横岳

 

 

中級者におすすめの山(八ヶ岳)まとめ

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体力、技術双方が必要とされる「縦走」が可能となれば、南北アルプスへのデビューも近いはず。

 

残念ながら南北アルプスの夏山シーズンは短いため、比較的長く楽しめる「八ヶ岳」で腕を磨きその時に備えましょう!

 

但し、八ヶ岳は決して安全な山ではないので、ヘルメットの準備や万が一に備えた対応は忘れないで下さい。

 

晴天率の高い八ヶ岳を知れば、山の楽しさが倍増することは間違い無いでしょう。

 

もし登山で「膝痛」が出るなら、先ずはサポーターを試し、その後サプリメントでケアすることをおススメします。

 

 

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