麻疹(はしか) の発生が多い都道府県別や年代と性別|感染経路は?

はしか3 家庭の医学

麻疹(はしか)の流行、あなたの住む都道府県は大丈夫ですか?

どんな年齢層に多く発症しているか気になりませんか?

 

麻疹(はしか)の流行が気になって、自分の住む県は大丈夫なのか?自分の年齢はどうか?

データをまとめることにしました。

 

都道府県、年代共に調べてみると驚きの結果でした。

 

都道府県別の麻疹(はしか)患者数

2018年、都道府県別の麻疹(はしか)の患者数をまとめてみました。

 

データ:NID 国立感染症研究所

 

この年は過去7年間で2番目に患者数が多い年です。

麻疹(はしか)が流行していることはニュースなどで見ていたけど、2018年は過去7年で2番目の多さだったとは驚きです。それでも患者数は3,000名弱です。

 

1つの都道府県で100名にも満たない数字ですが、これを多いと見るのか少ないと見るのか難しい所です。ただ、言えることは非常に感染力の高い病気なので、この数字で踏みとどまるよう各関係機関が一生懸命歯止めをかけた結果だと考えられます。

 

年度 患者数
2013年 14,357
2018年 2,917
2012年 2,353

 

患者数が増加した翌年は注意が必要

大流行が起こった2013年の前年である2012年が3番目に多く、翌年の大流行の兆しとなった感があります。別の記事でも書きましたが、2018年の患者数が同じように多いことを考えると、2019年は注意を要する年であると言えそうです

 

 

大都市圏は麻疹(はしか)の患者数が多い

人口が多いので当たり前だと思いますが、麻疹(はしか)の患者数は大都市圏に集中しています。

 

  • 東京県
  • 神奈川県
  • 千葉県
  • 埼玉県
  • 大阪府
  • 愛知県
  • 福岡県

 

人口と患者数を比較したら「実は発生率は少ない」のかもしれない。という疑問が生じませんか?

人口100万人あたりの麻疹(はしか)の患者数を確認してみましょう。

 

人口100万人あたりの麻疹(はしか)患者数

過去7年間の麻疹(はしか)患者数をその年の各都道府県人口で100万人あたりの患者数を算出し、それを合計した後に平均を求めたのが以下のグラフです。

 

 

単純に患者数が多かった大都市圏と比較してみましょう。

 

順位 2018年患者数上位 100万人あたりの患者数上位
1位 東京都 大阪府
2位 神奈川県 東京都
3位 千葉県 兵庫県
4位 埼玉県 和歌山県
5位 福岡県 神奈川県
6位 大阪府 鹿児島県
7位 愛知県 千葉県

 

結果は人口が最も多い「東京都」が2位と、人口を考慮しても患者数の比率が高いことが分かりました。最も患者発生率が高いのは「大阪府」で、2018年の単年度と比較して発生率が非常に高いことが驚きです。

 

更に驚いたのが、「和歌山県」と「鹿児島県」の発生比率が非常に高いことです。これは2013年の大流行の際、人口の多い他の都道府県と比較して沢山の患者が発生したことに起因しています。

 

何れにせよ、大都市圏については人口密度の関係もあり、麻疹(はしか)が拡散されるため流行の兆しには注視する必要があります

 

年齢別の麻疹(はしか)患者数

予防接種の実施について、年齢によって差があることについての報道はご存知でしょう。

 

その対策で、昭和 37 年 4 月 2 日~昭和 54 年 4 月 1 日生まれの男性を対象に、風疹の抗体検査を前置した上で、定期接種(A 類)を2019 年~2021 年度末の約 3 年間にかけて行うことが発表されています。

 

 

先ず面白いのが圧倒的に「男性」の比率が多いことです。これは「風疹」との混合ワクチン接種が影響していると思われます。

 

男性が多い理由とワクチン接種が出来なかった理由

先天性風疹症候群の予防対策として、1977年より国と自治体の負担で、中学生女子を対象に定期接種がまず始まりました。また、昭和 37 年 4 月 2 日~昭和 54 年 4 月 1 日生まれの男性は、これまでに風疹ワクチンが定期接種となったことがなかったそうです。

 

それ以降の年代については、中学生のころに定期接種はあったが、学校での集団接種ではなく、保護者と一緒に医療機関に行って個別に接種する必要があったため接種率が低かったこという要因もあります。

 

風疹と麻疹(はしか)の混合ワクチンを含め、空白の時代が存在したのが大きな要因です。

 

麻疹(はしか)の予防接種、空白の時代を紐解く

生年月日

予防接種の状況

1972(昭和47)年930日以前

1回も接種していない可能性が高い年代。

1978年(昭和53年)10月1日から定期接種が開始(対象者は生後12ヵ月から72ヵ月)、自然感染によって免疫を持った場合以外は合計2回のワクチン接種を行った方が良い。

1972(昭和47)年101日~1990(平成2)年41

1回しか定期接種を行っていない年代。

特例措置非対象者のため、免疫を十分持っていない可能性があり。2回の接種を受けていなければ、追加接種を行った方が良い。

1990(平成2)年42日~2000(平成12)年41

特例措置対象者に該当する年代。

接種率が低かったため,対象時期に2回目の接種を受けていない可能性あり2回の接種を受けていなければ、追加接種を行った方が良い。

2000(平成12)年42日以降

定期接種2回を受けている年代。

※特例措置

 

2008(平成20)年4月1日から5年間の期限で,麻疹(はしか)と風疹混合ワクチンの定期接種対象者が第3期(中学1年生相当)、第4期(高校3年生相当)に拡大され、2回目のワクチンを定期接種が行える措置。

 

20代~40代に集中している理由

予防接種の年代から、最も危険な年齢は50代以前であるが、実際に最も患者が多いのは30代であるのはなぜ

 

  • 50代は既に麻疹(はしか)を経験し免疫を持っている人が多い
  • 30代~40代は定期措置もなく1回の定期接種のため免疫力がない
  • 20代は定期措置対象であるが接種率が低く1回のみの摂取で終わっている人が多い

 

結局は「2回の予防接種」「既に麻疹の経験がある」

この何れかが有るか無いかがカギとなっているのです。

 

麻疹(はしか)の感染経路

 

空気感染(飛沫核感染)が主な感染経路です。

 

麻疹(はしか)の患者の咳、くしゃみがによって飛散した麻疹のウイルスを含んだ唾液が飛び、やがて乾燥することによってウイルスが空気中を漂います。そのウイルスを含んだ空気を吸った人たちに感染する可能性が出るのです。

 

その他に飛沫感染、接触感染もあるので注意が必要です。

 

なお、感染力はきわめて強いため、麻疹(はしか)の免疫がない集団の中、仮に1人の発症者がいたとすれば、13名前後の人が感染すると言われています。ちなみにインフルエンザの場合は1~2名程度で、風疹の感染力には足もとにも及ばないのです。

 

なお、「隠れなんとか」のような感染はしても症状が出ない(不顕性感染という)ことはほとんどなく、感染した人の90%以上が発症します。

 

会社のオフィス、満員電車など、人が集まる場所が主な感染源になります。

 

感染期間(人へうつす時期)

 

症状の出現する1日前(発疹が出る3~5日前)~発疹が無くなってから4日くらいまで(または解熱後3日くらいまで)とされています。その間は注意が必要!

 

まとめ

麻疹(はしか)の感染力が高いことで、大都市圏では多くの人が感染する可能性があります。1名の患者から13名前後が感染するというデータを知ってから、改めて麻疹患者が新幹線で移動したニュースについて考えると背筋が凍る思いがします。

 

更に感染者の90%が発症するとなれば、小さな子供が感染していないことを祈るばかり。

 

 

一方で、年齢別の感染状況では「2回の予防接種」「既に麻疹の経験がある」という2つの大きな問題が明確となったので、身に覚えのある人は早急な対策を行うべく指標にして頂ければ幸いです。