レオパレス問題で損をしている富裕族は置いておいて、地方へ行くと新築一戸建ての新しい分譲住宅が多いと思いませんか?
人口減少の昨今、若い世代が新築の家を購入する理由は様々でしょうが、現在の家族構成を考えれば得策だとは到底思えない。
家は今後どんどん余って行って資産価値は無くなる
核家族化が叫ばれて、既に何十年を絶っていますよね。
核家族って要は親と子どもだけの家族という意味ですから、子供が巣立てば残るのは年老いた両親だけになります。
子供が自宅から仕事に通うのなら良いのですが、多くが家を出るでしょう。
例えば一人っ子だとして、何れ結婚することを想定しましょう。
そしてその結構相手も核家族の一人っ子だと想定します。更に二人は新しい家を購入。
すると、今まで双方で2つの持ち家があったところ、子供夫婦が独立して3件目の持ち家が発生するという計算になります。
各実家の親は何れ亡くなり、住んでいて家は不要になり、結果、子供世帯の家が1件余るわけですね。
この調子でどんどん空き家が増えるという構図なのです。
二人が結婚する際、どちらかの家を新しく立て直して住むならば、不要となる家は1件で済みます。
しかし、新たな家を購入すれば不要な家は2件に増加し、不要な土地も増加するという計算が成り立つでしょう。
土地代が余分であることを考える
恐らく、同じ都道府県に住む子供世帯が新しい家を欲する理由は、便利さを求めるか親との同居を避けたいという何れかになるでしょう。
便利さを求めた場合は、山奥にある(か分からないが)実家が何れ不要となり、そしてその地域の過疎化が進むのです。
同居を嫌がる場合は、地域に限らず何れその家は不要となる運命なのでしょうか?
子供夫婦にしても、便利さを求めた場合は価格がそれなりの土地を選ぶ必要があり、単に同居を避けたい場合でも、必ず土地代が発生します。
何れかの実家に家を建てれば、少なくとも土地にかかる費用は発生せず、家の新築代金だけで済むというメリットがあり、もしかすると親からの援助というプラスアルファも発生します。
総合的に考えると、新たに家を土地から購入する意味は、昨今では無駄なことにしか感じられません。
2040年には空室率は40% 地方の不動産は価値が薄まる
家を持つことが夢であることは、今も昔も変わらないでしょう。
しかし、世の中は空き家で溢れている。
人口の減少が急激に進んでいることは周知の通り。
2040年には日本全国の空室率は40%を超えるとの試算があり、益々家を買う意味が薄れていくはずです。
先に書いたように、実家がど田舎であれば便利な所へ居を移すこともありかもしれませんが、結局は一極集中が今度益々進むということ意外の何者でもありませんよね。
日本全国に目を向けると、東京の一極集中は誰しも知っている事態です。
東京であれば需要は旺盛で、新しい家を持つことは、資産を持つことに繋がります。
地方の便利な場所となれば、東京とまでは行かないにしろ、それなりの資産価値が期待できるかもしれません。
しかし、それもせいぜい「政令指定都市」止まりでしょう。
多くの県が、人口減少で悩んでおり、県庁所在地であっても寂れているような所は少なくありません。
そんな地方で、仮に便利な所であっても、この先資産価値が上がるどころか下がるリスクしかないのです。
結局は、お金を使う消耗戦にしかならないのですよ。
まとめ
もし、あなたが地方に住み、家を買うのであれば、もう一度双方の実家の利便性を見直してみた方が賢明でしょう。
親の面倒を見るのが嫌な人もいるかもしれませんが、親も子供に迷惑をかけたくない気持ちで一杯なのです。
土地を含めた買い物をするよりも、土地代金見合いを使って、お互い気兼ねのない二世帯住宅にした方がきっと幸せだと思います。
更に言えることは、地方の不動産デベロッパーの建てる小規模分譲の家は品質が悪いのです。
しっかりとした実績のあるハウスメーカーの家は、20年や30年ではガタが来ませんが、建売住宅は必ずガタが来ます。
最近は少なくなりましたが、目先の利益追求で安く安く仕上げようとするのが基本なのです。
もちろん資産価値も低いので、もし、途中で売ることになれば、相当安く買い叩かれることも覚悟しなくてはなりません。
土地代も含んでいるので、安い家が益々安くなるのは仕方ないですね。
でも、家だけに集中的してお金を掛けられるなら、それなりの家は建てられるでしょう。
利便性が恵まれている家に生まれ育ったならば、他に新しく土地を買って家を買うのは非常に無駄なことであることを、親と同じ地方で生活する人は覚えておきましょう。
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