転職に若者が有利な理由|それはイノベーションを創造出来る人材だけの特権

job_change13 私的転職論

最近疑問に思うのが「人出不足」って本当に起こっているのか?

 

長年サラリーマンをやってきたが、会社というのは万年人出不足であるというのが実情。その理由は、会社の成長のためには新しいことを常に行っていかなくてはならないからだ。

 

新しいことを行う際、一般的にはそのスキルを持った人材を補充し、対応すれば良いという意見が出るが、実はそんなことは余程専門性が必要な分野でない限り、経営者は補充作戦へ同意などしない。

 

人出不足と感じるのは実務を行っている人間のみで、新しいことを覚えるのと同時に現在の仕事を継続しなくてはならず、結果、仕事の量が増えると感じるのだ

 

手書きからワープロへの変革

今の若い人たちは分からないかもしれないが、昔はディスクワーク全てが手書きで行われていた。その後少し進歩し、TOSHIBAが世界初のワードプロセッサ(ワープロ)なるものを発明し、正式な文章などはこのワープロを使って作成することが主流となった

 

この発明のおかげで、当時の若い社員(特に女子社員)はワープロを使うという新しい仕事が増えることとなり、一般的な事務作業の他に、ワープロでの書類作成という業務が加わることとなるのだ。

しかし、絶対的な量は何れ緩和され、以前の仕事量と変わらなくなる

 

ワープロで仕事が減った?

ワープロで書類を作成することで、今まで時間がかかっていた手書きでの書類作成が無くなり、データ管理によって、別の書類を作成する時のひな型も出来るため、今まで一から手書き処理を行っていた作業が緩和されることで仕事が何れ減るのだ。

 

「何れ」という理由は、最初にワープロを覚える、キーボードを覚える、そして慣れるという循環に時間を要すため仕方の投資時間が発生することで生じることである。

 

しかし実際仕事は減らない

では、仕事の一部が「効率化」によって減少したのにも係わらず、ワープロ導入後の仕事量に最終的には変化が生じないのか?これは至って簡単なことで、冒頭書いた通り、会社が成長することで必然的に新たな仕事が生まれていくからである。

 

パソコン時代の到来は仕事へのイノベーション感覚が必要だった

こんなワープロのエピソードだが、もっと大きな変革をミドル世代は味わっている。

 

それはパソコンの普及だ。

 

パソコンの普及によってディスクワークの質が大幅に変わった。これも若い世代には馴染みが無いかもしれないが、手書きからワープロ導入へ至っても、根本的には単なる文書作成がデジタル化したに過ぎないのだ。

 

計算という手書き仕事は人員増加の温床

一方で、手書き仕事は残る。手書き仕事と言っても、計算のことである。当時はいちいち紙に表を作成し、数字を書き込み、それを縦横と足し算、引き算を行っていた。ワープロの普及によって、表の枠組み程度は手書きせずに済んだが、結局、数字の計算は人海戦術で対応するしかなかった。

 

人海戦術の弱みは、検算する人が居ないと、計算した答えが合ってるか間違っているか分からないというデメリットである。仮に計算が合っていたとしても、肝心の表に書き込んだ数字自体が間違っていたら元も子も無い。

 

計算が間違っていれば大ごとになる。自身が行う検算で何度も何度も電卓を叩く(一部はソロバン)ことが仕事の一部であった。特に大事な資料は、課内総出で書類を再計算し、何人もの人間の業務時間を延長させる要因を全員で創出していたのです。

 

パソコンによって仕事が減ったのは一瞬の出来事だった

そこへパソコンが普及。エクセルなどの表計算ソフトへ入力するだけで、縦横の計算なんぞは一瞬で終わり、複雑な計算も関数を入力すれば、これも一瞬で終わるという時代が突然到来しました。

若い社員は歓喜沸き、年配の社員たちは逆に暗く落ち込んだのもこの時代。

 

若い社員は何事につけ、物覚えが良いため、パソコンを習得することに微塵もアレルギーはなく、難なくこの時代を乗り切って行きます。一方で古参の年配社員はいつまでもキーボードを打てず、打てるようになっても指一本という暗黒の時代へ突入して行きます。

 

このパソコンの導入によって、当時企業で流行ったのは「人を〇人減らせる」というパソコン導入における投資対効果の方程式でした。

 

パソコンの導入にはそれなりの投資が必要で、各社各部門、メリットは感じていたものの、上申するにはそのメリットを定量的に展開しなくては稟議が通りません。そのため、ある仕事がパソコンにより自動化できるので、〇人が削減出来ます。と、似たようなことを皆唱えたのです。

パソコンを売る側もそんな方法を推奨していたのかもしれません。

 

結局は時代の流れでどこもかしこも導入することになり、一気に普及しましたが、実際に人って減りましたか?

いや、減ってません(笑)。

パソコンの普及に合わせ、むしろ仕事は増加の一途を辿るのです。

 

出来ることが増えると要求事項は雪だるま式に増加するのだ

今まで出来ないと諦めていたことが、パソコンによって出来るようになったことが要因で、仕事はどんどん増えて行きました。

 

しかし、新しく出来ることを行うためには、例えばデータを新たに入力するという作業が必要です。製造現場では手書きの進捗表でも大変な労力がかかっていた所、数字を入力するだけで進捗を行えるパソコンの出現は大変喜ばしい出来事だったと思います。この時点ではね。

暫くすると、管理者たちは更なる要求を突きつけます。

 

今まで手書きで管理するために、多くの人手が必要と諦めていたようなデータ収集を新たな仕事として加えてきたのです。そんな要求に応えようものなら、次から次へと新たに資料作成が増加され、気が付けば以前の仕事量よりも増加している?でも新しい仕事のため比較材料が無い。

 

結局は同じ仕事を行うためには、以前の手書き業務では新たに人員を確保しなくてはならなかったが、現状の人員で行えるようになるという「人員削減」へ繋がったのですが、この時点では恐らく稟議を通した経営者や幹部などは「人、減ってないじゃん」になるのです。

 

当時のアナログ世代とはこういうのです。しかし、現在はデジタル世代が引率しているので、ここで語ったメリットは十分理解出来る経営者や幹部が殆どです(一部老害は居ますが)。

 

まとめ

企業の永続的な繁栄には、企業の成長が不可欠であり、そのためには仕事のやり方のイノベーションや新たな業務の追加が必要です。昔はその点についてパソコンとの連携がイメージ出来ませんでしたが、今の時代は逆にイメージから仕事の改善が生まれます

 

長い企業活動でこんな改善や経験をしたという実績よりも、新たな創造や可能性を秘める若者の方へ企業ニーズが行くのは、今の時代では当たり前なのです。でも、勘違いしないでよ。若ければ誰でもいいのではなく、変革に適合する力を持ち合わせた若者だけの特権ですので。

 

人出不足?って疑問に思っているのは、ミドル世代以降だけかもしれませんね。