仙丈ケ岳|脱初心者!南アルプスの女王への登山ガイド

Senjogatake trekking guide_IC 旅のエビデンス

南アルプスの女王という異名を持つ美しい「仙丈ヶ岳」。登山を始めた人にとってはいつか登りたい山のひとつでしょう。今回は仙丈ヶ岳から望める絶景を中心に、登山道の状況や注意点を細かく解説します。

 

森林限界を越える6合目以降は天空の稜線歩きが楽しめ、日本の高峰ベストスリーを眺めながらの山行は最高の一言です!

登山データ

この記事に関するデータです。

■時期

■移動手段

■利用駐車場

■移動

■登山開始時刻

■登山終了時刻

■活動時間(休憩含む)

■本内容のペース

夏山(7月~8月)

自家用車

市営芦安駐車場

芦安バス停(5:15)~(6:13)広河原(6:50)~(7:15)北沢峠

7時30分

14時15分

6時間45分

休憩含まない「CT 7時間42分」に対し「0.88」~少し早い

 

3D登山ルート

今回のルートを3D動画にしました。迫力ある動画と登山ルートの高低を確認しましょう♪

仙丈ヶ岳北沢峠

自身の山行を3D動画に出来るReliveの使い方こちらから。

 

 

仙丈ヶ岳への登山ルートガイド

初心者を意識した登山ガイドとなるため、少し細かく長いですが写真は綺麗です♪

必ず行きたくなりますが、実際に登山を行う際は再度見直して下さいね。

我慢の樹林帯ルート

南アルプスの森林限界は非常に高いため、樹林帯での我慢登山が必須です。

しかし、登山口の北沢峠は2000mを越えているため、通常の「我慢」よりも短いので頑張りましょう!

登山スタート!

北沢峠、山梨側のトイレ横から登山スタートです!

写真の様な標識があるので直ぐに分かりますね。仙丈ヶ岳山頂まで「240分(4時間)」の道のりなので、慌てずにゆっくり身体を慣らしつつスタートしましょう。

 

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出だしの登山道はよく整備されています!

日本百名山、南アルプスの女王という異名を持つ「仙丈ヶ岳」。北沢峠からの登山ルートはとても人気なので、踏み後が明確であることはもちろん、整備も良く行き届いています。

 

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「一合目」到着!

登山開始後10分ほどで一合目に到着します。これで山頂まで10分の1の行程が終了!

この「合目」、距離を単純に10で割ったわけではないので注意。どちらかと言えば「辛さ」や「険しさ」を記しているのです。

 

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二合目へ向けて出発!

二合目への登山道も一合目までの道同様に緩やかで、とても整備が良い登山道です。二合目付近まで行けば出だしから30分程度経過するので、そろそろエンジンがかかる頃でしょう。

 

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二合目に到着!分岐に注意

二合目には立派な標識が立っています。引続き「仙丈ヶ岳」を目指し進みますが、もし、帰りに長衛小屋に宿泊する場合はここから分岐するのをお忘れなく。

 

長衛小屋は甲斐駒ヶ岳への前衛となる山小屋ですね。仙丈ヶ岳を登った翌日に甲斐駒ヶ岳へ登る計画も非常に人気があります。

 

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すこしづつ登山道が急になってきます

険しい山の登山道でよく見かける階段やハシゴ。仙丈ヶ岳では登山者がより歩き易くなるよう階段を設置していますので、特に難しい階段というわけではありません。

 

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三合目は最初の休憩に最適!

三合目の標識がある場所は少し広くなっています。その分沢山の人が休憩していますが、最初の休憩を行う場所の「目途」にするには良い場所です。

ここまで早い人で40分前後、ゆっくり進んでも1時間程度で到着します。

 

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三合目からは少し険しい道に・・・

三合目からは写真のような「大きな石」や「木の根」が出て歩き難い登山道も出てきます。

まだまだ体力には余裕があるでしょうが、足元には十分注意して進みましょう♪

 

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四合目・・・まだまだ樹林帯

三合目以降、数字が進むごとに斜面が少しづつ急になってきます。また、樹林帯の深い森がまだ続くので、この辺りが最初の正念場です。

 

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それでも整備は行き届いている

登山道はいよいよ段差も多くなりますが、丸太の階段など、登山道の整備は良いので安心して下さい。しかし、長い道のりなので、整備が行き届かない場所もあるので注意!

 

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「大滝頭分岐」へ着けばもう一息

大滝頭分岐は「馬の背」との重要な分岐点です。そのため、標識も大きく分かり易い場所。今回紹介の登山は、山頂を通ってこの「大滝頭分岐」へ再度合流するので、しっかり覚えておきましょう。

 

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標高2500mを越える

標高2500mを越えると登山道はガレ始めます。足もとがどんどん悪くなるので注意して進みましょう。

 

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岩登りと言う程のものではないですが、少し大きな岩を乗り越える場面も。

 

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森林限界へ!

標高2600mを越えると森林限界が近づきます。森林限界の位置が高い南アルプスは、3000m前後の山へ登らないとこの風景が見れません。さあ、あとひと踏ん張りで眺望が開けます!

 

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後ろを振り返ってみれば・・・

なんと「甲斐駒ヶ岳」の雄姿が!

今までの苦しい登りを頑張ったご褒美が訪れました。この日は最高の天気だったので、最高の景色が望めます♪でもね、山頂はまだまだ先なので気を緩まないで下さい。

 

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眺望の素晴らしい「森林限界」ルート

遮るものが無い天空の稜線歩きが楽しめます。

小仙丈ヶ岳の山頂までは少し急で、足場も悪くなりますが眺望は最高!

六合目から小仙丈ヶ岳を目指す!

森林限界を抜け、小仙丈ヶ岳の山頂が登める場所が「六合目」。

ここからは遮るものはなく、多くが憧れる3000m峰の稜線歩きが始まります♪

日焼けするのでご注意を!

 

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ハイマツ林を通る登山道

森林限界を抜けても暫くはハイマツ帯が続きます。

夏場は歩く度に虫が飛びますが、素晴らしい眺望に癒されながら我慢して進みましょう!

 

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南アルプスの日本百名山と日本一の山

小仙丈ヶ岳へ向かう途中、天気に恵まれると富士山の姿も望めます。

写真は左に「鳳凰三山」、真ん中には頭だけ出した「富士山」、そして右手には日本第二位の高峰である「北岳」が間近に!

 

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登山道は整備されているが、ガレ場中心に

山頂に近い森林限界でも写真のように登山道は整備されています。しかし、この先はガレ場続きとなるため注意が必要です。

 

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ゆっくり景色を眺めながら

間近に迫る南アルプスの山々に目が行きますが、遠くに目を凝らすと中央アルプスや北アルプスの峰々も望めます。しっかり小休止しながら進みましょう。

 

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小仙丈ヶ岳の頂きでも素晴らしい眺望!

小仙丈ヶ岳は2864mで3000mには届きません。しかし、その眺望はアルプスの峰々を望めるだけではなく、今から登る仙丈ヶ岳の美しく姿も見ることが出来ます。

 

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山頂まではあと70分!

 

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これから向かう仙丈ヶ岳のカールに息を飲む瞬間!

 

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貴重な景色!

小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳へ向かう登山道は絶景ポイントの宝庫。

 

まず気づいて欲しいのが、日本の高峰ベストスリーが望めるビューポイントです!

写真は左に「富士山」、真ん中に「北岳」、右手のどっしりした山容が「間ノ岳」。見事にワンツースリーが順番に揃って見えるのが仙丈ヶ岳登山の醍醐味♪

 

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そして仙丈ヶ岳の美しい姿。地質学的に貴重な三つのカールを有す特別な山。

こちらから見えるのは「小仙丈カール」と「大仙丈カール」

 

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来た道を振返れば「甲斐駒ヶ岳」と「鋸岳」。そしてその奥にあるのが「八ヶ岳」。

 

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南アルプスの南側には「塩見岳」と数々の山容が美しくそびえます。

 

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小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳のルートには厳しい岩稜帯

比較的に安全なルートが大半の仙丈ヶ岳ですが、唯一、小仙丈ヶ岳と仙丈ヶ岳の間には岩登り(岩下り)を行う場所が二ヶ所あります。マークに従い進めば危険はありませんが、急なことには変わりなので滑落には注意しましょう。

 

写真は先ず最初の岩下りです(小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳へ向かう場合)。

 

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美しい稜線の登山道が山頂へ続いています。

 

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そして二回目の岩下りです。左手の方へ下りて行きます。

十分注意して通過しましょう。

 

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岩稜帯の道は続きます。

3000m級の山は、どんな場所でも山頂付近はこのように険しい道となるので、決して侮ることなく進みましょう。

 

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山頂と仙丈小屋へ向かう分岐へ来ればもう一息!

この標識が目に入れば山頂まではあと少し。

 

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暫く進めば山頂の上に人の姿が伺えます。

但し、登山道はカールに向かって切れ落ち、狭くなっているので気を緩まないように!

 

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藪沢カールの大絶景

山頂が見え始めると、3つ目のカールである「藪沢カール」の絶景が目に飛び込んで来ます!

暫し小休止も良いでしょう。

 

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しかし、登山道が最も狭い場所でもあります。

慎重に歩を進めましょう。

 

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山頂手前は当然急斜面になります。もう一息♪

 

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仙丈ヶ岳からの眺望

4時間前後をかけて仙丈ヶ岳山頂へ到着です!(ここでは3時間弱)。

既に大絶景を堪能していますが、ここではゆっくりとその眺望を味わいましょう。

帰りは仙丈小屋を経由して下山します。

 

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山頂の標柱は意外とシンプルなんです。

この標柱の他に「山梨百名山」の標柱もありますよ。

 

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日本の高峰ベストスリーショットはここでもOK!

ひとつ注意が必要なのは、夏場は富士山のガスが上がって来やすいので、早めの登頂が必要です。前泊したり、仙丈小屋へ泊るのも楽しいですね。

 

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3000mの頂きは山々の姿と青空が気持ちいい!

大仙丈ヶ岳方面、南アルプス南深部の眺望です!

この頂きに行った人だけ、しかも天気が良い時だけの特典ですね♪

 

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この眺望はいくら口で言っても伝わらない。

 

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辿って来た道を振り返れば、相変わらず「甲斐駒ヶ岳」と「八ヶ岳」が美しい。

 

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まさに「天空」。

 

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山頂は広くないので、皆それぞれの場所で眺望を楽しんでいます。

 

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藪沢カールの下には仙丈小屋が。

 

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下山も気を緩まずに進みましょう

この記事では、仙丈小屋から馬の背ヒュッテを通るルートで下山します。最もポピュラーなコース。

カール横の登山道には注意!

山頂からの下山始めはガレ場が続き滑り易いので注意!

また、カール横の登山道は狭いので、滑落しないよう慎重に進みます。

 

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仙丈小屋

仙丈小屋までは20分程度です。

この時期は美味しいカレーが人気で、平日でもとても混んでいる山小屋です。

 

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仙丈小屋から見える「藪沢カール」は雄大です

仙丈小屋で休憩したら、必ず来た道を振り返りましょう。

藪沢カールの見納めです。

 

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水場

小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳へ至るルートには水場とトイレが仙丈小屋までありません。

トイレを仙丈小屋で済ませましょう♪

水場は馬の背ヒュッテへ向かう途中に二ヶ所あります。

 

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仙丈小屋の直ぐ下にある「水場」。

この下にももう一か所あり、更に馬の背ヒュッテ、藪沢小屋でも水を補給出来ます。但し「沢水」なので、気になる人は煮沸処理して下さい。

 

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高山の醍醐味!「雷鳥」との出会い

雷鳥と遭遇するのはタイミングの問題で、出会えない人は全然ダメなんです。

運が良ければ仙丈ヶ岳でも「雷鳥」に合えますよ♪

 

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再び樹林帯へ

仙丈小屋から暫く進むとハイマツ帯となり、そして再び樹林帯へ戻ります。

振返れば仙丈ヶ岳の姿はまだ見えますので、この辺が本当に最後の見納め。

暫くは「甲斐駒ヶ岳」へ向かう道

下山は楽しいものではありませんが、仙丈小屋から下山するルートは暫くの間「甲斐駒ヶ岳」の雄姿を望めます。でも、足元は滑り易いので注意!

 

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馬の背ヒュッテって小休止

馬の背ヒュッテは喫茶も行っており小休止にはもって来い。奥にもベンチとテーブル、更に水場があります。煮沸した水も用意しているので聞いてみましょう。

 

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馬の背ヒュッテからの下山道は滑り易い「ガレ場」

馬の背ヒュッテからの道は決して歩き易い登山道ではありません。ヒュッテ前後は比較的急斜面であることに加え、浮石の多いガレ場なので慎重に進みましょう。

 

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案内標識は見落とさない!

下の写真にある案内標識は重要です。今回は長衛小屋を目指し北沢峠へ向かいますが、間違って大平山荘側へ行くと遠回りになってしまいます。自分のルートと必ず照らし合わせましょう。

 

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大滝の頭(五合目)へ向かうルートは少し寂しい

分岐あら大滝の頭へ向かう登山道へ入ると「道を間違えた?」と思うほどタイミングによっては閑散としています。道幅も狭く不安になりますがそのまま進みましょう。

 

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藪沢小屋

藪沢小屋の手前はロープで登山道が塞がっていますが、よく見れば「またいで通れ」という案内板があります。落ち着いて通過しましょう。

 

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藪沢小屋の前には水場があるので、ここでも水の補給は可能です。

 

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渡渉の多いルート

このルートにはいくつかの沢が流れており、渡渉(川を渡る行為)を何度か行います。

滑り易い場所もあるので注意!

 

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登山道合流

大滝の頭(五合目)に合流すれば来た道と同じ道となります。

 

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分岐

北沢峠のバス停側へ向かう場合は、来た道を辿ります。

一方で長衛小屋へ宿泊する人はこの分岐を見落とさないようにしょうしょう。

 

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長衛小屋方面の登山道

樹林帯の足もとが良い場所と少しザレた場所があります。

ちょっと寂しい道ですが、多くの人が通る道なので踏み後は明確です。

途中、右折する場所を見逃さないように。

 

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実はもう一つの水場がある

最後に小さな橋。そこを渡ればバスが通る林道です。

橋の林道側にも水場があるのでチェックして下さい。

 

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メモ

3000mを越える本格的な高山の中でも、比較的優しいルートが続く「仙丈ヶ岳」。

しかし、3000mの高山であることには変わりありません。森林限界を越える稜線へ出れば風も通り天候によってはとても厳しい気温となります。また、足場も同様に悪くなるので注意が必要。

 

しっかりとした登山装備を整えて下さい。

なお、初春や晩秋には雪が残っていたり雪が降ることもあるので、アイゼンなどの装備も忘れてはいけません。

登山地図は必ず準備!

整備が良くても道迷いする人は必ず出ます。自分は違うと思っていても、いつ同じように遭難するかわかりません。

必ず登山地図を準備しましょう。

 

 

登山道へのアクセスなどの基本情報はこちらの記事で。