子どもを授かったばかりのご夫婦。小さな子供を持つご夫婦。子供には幸せになって欲しいのは親ごころです。できれば大学まで行かせたい。
でも、どんな大学でも良いのでしょうか?
高卒で就職した方が幸せな場合もあります。
人それぞれ、多種多様な意見があると思うので、あくまでも「いち個人の考え」として受け止めて下さい。
子育てを開始した方や現在子育て真っ最中の方、参考になればうれしいです。
子どもの進学計画は親が先ず意識する
わたしの家では、子どもを作る上で大学進学までかかる費用を考慮しました。
希望としては、3人の子どもを授かりたいと考えていましたが、将来発生するかもしれない不測の事態や収入を考え、結論は「2人以上は無理」という結果に。
一応、一部上場企業で働いていましたが、それでも将来の不安はぬぐえませんでした。
私が行ったシミュレーション(大学進学までの最大費用の把握)
最大費用なら「医学部」を視野に入れるべきかもしれませんが、私立の医学部へ進学させることは、普通のサラリーマン家庭では絶対に不可能です。
そこで、現実的に見て、2人の子供が私立理系へ進学した場合を想定しています。
2人とも東京の理系私立大学へ進学することを想定(年齢は2つ違い) 東京の理系私大へ2名進学
- 4年間の学費
160万円×4年+入学金30万円+付帯費用100万円
=770万円 - 4年間の生活費
住居費7万円/月×48ヶ月+敷金礼金14万円+引越費用8万円
=358万円 - 仕送り
5万円/月×48ヶ月
=240万円
合計=1,368万円×二人=2,736万円
住まいは地方、東京進学に際しては住居を借りる前提です。
帰省費用や予測不能な経費は考慮しませんでしたが、それでも2,700万円という大金が必要となります。
これだけのコストがかかるのなら、変な学校へ行くのは止めて欲しい。
せめて名のある大学へ…というのが親心です。
高卒で就職すれば、老後の資金に余裕ができる。
とも考えましたが、子どもが進学したいと言えば進学させるつもりで、覚悟はしておきましょう。
高卒って何が悪いの?就職が悪い?世間体が悪い?
高卒が悪いことは何もありません。
現在の景気状況では、職業科の学校へ行っても、成績上位ならかなり良い企業へ就職できます。
工業高校で旋盤を教える先生に聞いた話
わたしのいる県では、大学進学を視野に入れる普通高校以外は、どの学校もそれほど難しい高校はありません。
それでも、職業高校の中でも序列はあり、特に工業高校ではNo1が明確で、その学校以外ではなかなか良い就職先に巡り合えることは少なかった記憶しています。
しかし、昨今は製造業の人手不足も相まって、県下工業高校でも最下位と言われる高校であっても、上場企業への就職が決まるという状況が散見し始めたそうです。
無論、景気動向により左右される話ではありますが、レベル的にはどこの高校へも入れなかったような生徒が入学する高校であっても、入学後にきちんと勉強をすれば人生の成功者になれるのです。
もし、普通高校へ入学するレベルの生徒がこのような学校へ進学し、色々な誘惑に打ち勝つことさえ出来れば、間違い無く成績はトップクラスを狙え、下手な大学へ進学するよりも確かな就職先に恵まれることは間違いありません。
良い会社へ入れれば、高卒でも世間体は悪いとは言えない
入社してしまえば、いちいち高卒と説明する必要はありません。就職後、真面目に働き、社会の常識を理解して生活していれば、世間体が悪いということはまず無いでしょう。
問題は本人の学歴コンプレックスですが、この点は自分自身をしかり理解し、何故今が有るのかを受け止めて生き続けることが必要です。
大学出たら幸せなの?
わたしの出会った人たちのお話になりますが…
結論から言って、誰でも知っているような超大手企業の社員は、日本でもトップクラスの大学を卒業している人しか会ったことがありません。
また、一般的にはあまり知られていないような上場企業の場合はピンキリで、地方の私大から旧帝大卒まで、色々な人が居る印象です。
しかし、Fラン大学卒は残念ながら見たことはありません。
一方で警察官の場合、偏差値30台の私立文系卒が多かったイメージが強く、採用枠の内容までは良く分かりませんが、普通レベルの大学へ進学した人間は、より有利に採用試験へ望めるのではないかと感じました。
極端な例では、旧帝大を卒業したけど、いい年して定職にも就かず、スキー場の住み込みバイトで一緒になった人も居りました。
また、同僚で、東大卒業後、東大の大学院で博士号を取得した人もいましたが、出世は遅かったです。
それが幸せなのか不幸せなのかは分かりません。
結局は本人次第としか言えないでしょうね。
わたしがその本人になったわけでは無いので真意は計りかねますが。
大学進学にお金をかける価値
何でもいいから大学進学させたいバカ?親
行けるならどこの大学でも一応行っとけ。
よく聞く言葉です。
親の見栄か、大学卒の学歴を付けてやりたい親ごころか?
どちらもですね。
最初から大学進学を視野に入れない賢い?親
一方で、知り合いには最初から大学へ行かせない方針の方もいました。
お子さんは二人でしたが、職業科の高校から見事に上場企業もしくはその関連会社へ就職させることに成功させています。
子ども同士が小さい頃からの知り合いでしたが、その頃から大学進学はさせないと言っていました。
お金がもったいないという理由もあるようですが、そこそこの大学へ行くより、高卒の方が就職に有利な場合がることを知っていたのでしょう。
価値観は親と子供のバランスが大事
じゃあ、大学進学にお金をかける価値は無いのでしょうか?
答えはノーでもありイエスでもあります。
就職をゴールにした場合、高卒で就職できる良い企業へ幹部候補生として就職実績がある大学なら価値があるのではないでしょうか?
大卒で管理職になる幹部候補生であれば、大学にかかった費用以上の差で生涯賃金を稼ぎます。
子供の幸せを願う親の気持ちは、総理大臣や偉い人になってもらいたいのではなく、「安定的な生活をして幸せに暮らして欲しい」ことが大きいことなのです。
そこに「お金をかける価値のある大学」への進学が存在するのだと、わたしは考えます。