自分の体力を知る|簡単な山でも登山とウォーキングでは大きな違い

STEP07 IC 旅のエビデンス

ウォーキングの強度ってどれくらいなのでしょうか?

よくダイエットでウォーキングを行う際は、軽く汗をかく程度の速さで30分以上は歩くように書かれています。

 

果たしてそんな運動強度でどれだけの効果があるのか?を知った方がよさそうです。

 

ウォーキングによる運動効果

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ウォーキングと言っても、その人の体重や速度によって効果は多少変わります。ジムのランニングマシンを使ったことがある方なら分かりますが、普通に歩く速度というのは時速5km程度です。不動産業界で徒歩○分というのも、基本は1分で80mという計算なので時速4.8kmとなり近い数値ですね。

ウォーキングの強度別運動効果を知る

では、普通の人が速足で歩ける限界はどの程度なのか?

これもジムのランニングマシンで試せば分かりますが、時速8km程度を超えると走りたくなります。

 

そう考えると、ウォーキングによる運動効果は5~8kmの歩行速度(強度)と体重で導き出されます。運動強度の基準値は通勤や通学で「4」、エアロビクスの強度で「6」と言われていますので、4~5の運動強度を代入します。

計算式

運動強度×体重(kg)×時間(h)×1.05=消費カロリー

体重65kgの人が1時間ウォーキングした場合

A)強度4×65kg×1.0h×1.05=273kcal/h(速度5~6km)

B)強度5×65kg×1.0h×1.05=341kcal/h(速度7~8km)

 

活動頻度や年齢、体重などで変化しますが、一般的には成人男性は1日に2,200kal前後消費します。

同じカロリー量で食事を行っていると仮定した場合、1kg痩せるのに必要と言われる7,000kcalを消費するためには、毎日ウォーキングを行っても21~26日前後の日数がかかるのです。

仮に週に1回は休息し週6日間ウォーキングした場合の消費カロリー

A)1,638kcal 消費(強度=弱~中)

  • 4.3週で1kg痩せる

B)2,046kcal 消費(強度=中~強)

  • 3.4週で1kg痩せる

 

理論的には、ほぼ1ヶ月で1kg程度痩せる計算ですね。

でも、本当にそんな経験出来ましたか?

 

実際に登山を行った時の記録と比較

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日本百名山のひとつ「瑞牆山」へ登山した際のデータ

データ=YAMAPの実績より

活動時間 活動距離 消費カロリー
約4時間00分 約5.4km 約2,200kcal

みずがき山荘側登山道から望む「瑞牆山」(著作権=筆者)

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瑞牆山は日本百名山に数えられる名峰の一つで、脱初心者に適した少しだけ難易度が高い山です。

「みずがき山荘」からの登山が一般的で、途中までは比較的整備された登山道を進みますが、「富士見平小屋」からは石が多くなる登山道を沢まで下り、そこからが本格的な登山の開始です。

 

距離は短めですが、大きな石がある急斜面をクサリを手掛かりに登ったり、自身の力で岩場を乗り越えたりする場所が多く、単に歩くだけではない、本格的な登山の一端を垣間見れる場所と言えるでしょう。

 

距離的にはウォーキングであれば「300kcal(時速5.4km)」消費する程度の強度ですが、瑞牆山登山の場合、実際はそれを4時間かけて登らなくてはならず、時間換算では「550kcal」にも達するのです。

 

同じく、難易度が少し高いですが日本百名山の「赤岳(八ヶ岳)」のデータ

データ=YAMAPの実績より

活動時間 活動距離 消費カロリー
約9時間00分 約12.4km 約4,100kcal

横岳から望む「赤岳」(著作権=筆者)

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一方、有名な八ヶ岳の最高峰で標高2,899mの「赤岳」は中級者以上に適した山ですが、同じように1回登山を行うと、成人女性であれば丸二日分の必要カロリーを消費してしまいます。

 

瑞牆山と比較して、倍以上の活動時間と活動距離を有しているので当然と言えば当然ですが、消費カロリーは何故か倍になっていません。これは機械的な問題もありますが、瑞牆山の方が短時間に使う体力が大きいのかもしれません。

 

何れにしても、単に歩くウォーキングとは違い、これらの山への登山はバランス感覚も含め「全身運動」であるため、比較にならない程の効果があるのです。

 

1週間単位で考えてみる

ただ単に週に1回普通の山へ登った場合は、ウォーキングを1週間行った場合と大差無いのですが、少し強度の高い登山ではカロリー消費量は倍となります。単純に考えると1時間あたり450kcl~550kcalの消費カロリーとなり、ウォーキングよりも消費強度が高いことが伺えます。

 

これだけでは、通常の登山では1週間の効果としては同等となりますが、「登山のススメ」記事にも書いた通り、不整地を歩く効果や精神的な効果は比較にならない程大きいことを忘れてはいけません。

 

また、筋肉の発達に欠かせないのは栄養だけではなく、最も必要となるのは「休養」です。特に足のように大きな筋肉は回復にも時間が掛かるので、週1回の登山は丁度良いインターバルとなり、筋肉を大きくし、燃費の悪い(カロリーが消費しやすい)身体へと変えて行きます

 

ウォーキングを毎日続けることは大変でしょうが、週に1回のリフレッシュ登山であればどうにかなるでしょう。また、1日置き程度で軽めのウォーキングを行えば登山のトレーニングにもなり、相乗的な効果も期待できます。

 

大事なことは「体重の減少」ではなく「見た目」の改善

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私も昔はガチでウェイトトレーニングを行っていました。そこで学んだことは、体重ばかり気にする人は決して「キレイ」に痩せないということです。即ち、きちんとした知識を持つことが大切であるということ。

最悪のダイエット

体重だけを気にしてジムへ通う人のほとんどは、有酸素運動だけを永遠と続け、食事量もかなりカットしていたようです。そして、数か月経つと必ず居なくなります。そう、目標を達成し来なくなるのです(良い場合は)。

 

そして、更に数か月後、以前にも増して「ふくよか」な姿となって戻ってきます(苦笑)。

完全な知識不足によるダイエットを実践した結果、大半の人はリバウンドを繰り返します。

 

目先の痩身を狙ったダイエットは「その場限り」のもので、身体は枯渇し、少しの食事量でもエネルギーとして効率良く取り込み、そして消費させまいとする「飢餓に陥った最悪の身体」へ変化させてしまったんですね。

 

そして同じように運動を行っても、なかなか痩せないで困ってしまう。

体重計よりも鏡を見よう!

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最近は正確な情報もちらほら見られるようになり、筋肉の強化や増量によってもたらす効果の意味や、脂肪と筋肉の重量の違いなどを容易に知ることができます。きちんと学習した人は、同じ大きさでも筋肉の方が遥かに重いことを知っています。

 

そして、健康的(これ大事)にスタイルの良い人は「体重が重い」ことも常識。

登山により人体で最も大きい筋肉を強化することは、鏡で語れる身体へ変貌させる手段なのです。

ストレスのかかる食事制限など行わない

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太らない、崩れない身体を作るために必要なことは、「燃費の悪い筋肉質な身体」に変化させることで、そのためには筋肉に大きな負荷をかけ、栄養のバランスを考えた食事を行うことが重要。

 

特に食の重要性は人体の摂理に大きく関係し、空腹を感じドカ食いするよりも、空腹を感じる前に少しづつ食物を取る方が消費効率が高いと言われています。

 

空腹を感じるというのは、極端に言えば「飢餓」を感じている状態であり、次に食事をする機会がいつになるか分からない身体は、出来るだけ栄養をため込もうとします。一方で常に満たされている状態であれば、身体は積極的エネルギーを消費するのです。

 

登山では「行動食」が重要です。その訳は大きなエネルギーを消費しているため、細目にエネルギーを補給しなくてはならないためで、特に糖質が低下するとバテて動けなくなってしまいます。

 

巷では「低糖質ダイエット」などという、みんな大好きな炭水化物を摂取しない狂ったダイエットが蔓延していますが、登山での行動食は、おにぎりなどの炭水化物、チョコレートなどの糖質という、巷のダイエットでは絶対に食べてはいけないものばかりです。

 

しかも山頂では「カップラーメン」など、カロリーの高い物を気兼ねなくじゃんじゃん食べます。食べなくては行動できないのです。

 

そしてそれだけ食べてもスタイルはどんどん良くなるのです!

中途半端な生活から脱しよう!

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痩せ方には「病的」なものと「健康的」なものに分かれます。

病的な痩せ方とは、前述のような「食事を疎かにし、有酸素を過剰に行う」ことで引き起こされます。

 

有酸素運動は代謝促進や多少の筋肉強化に繋がりますが、食事を制限し行えば身体の中は酸化し、年齢にそぐわないシワくちゃな顔になる場合もあるのです。また、リバウンドを繰り返せば、痩せにくい、筋肉の発達し難い身体へ変化するのはもうお分かりでしょう。

 

健康的なダイエットとは、プロポーションは良くても「体重が重い」身体になることです。

 

同じ身長で、服を着れば同じ体系に見える人でも、脱いでみればその差は歴然となりますよね?嘘の見た目より、本当の健康を手に入れるために、どんどん食べてどんどん歩く「登山」が有効であることはもう説明のしようがありません。

 

まとめ

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どうでしょう、登山の効果を理解して頂いたでしょうか?

強度の高い登山を行うためには、体力度と技術度を上げる必要がありますが、実はその過程でウォーキング程度では得られない筋肉量と筋力の増強が図られることは今更説明は不要ですね。

 

筋肉量が増えるということは、燃費の悪い基礎代謝が高い体質へと生まれ変わることです。

 

そして、筋肉を作るためには沢山の栄養が必要なので、食事量を制限しなくては痩せられない運動では決して理想の身体は得られません。

 

基礎代謝が向上した身体はどんどんエネルギーを消費します。

エネルギー消費のサイクルを悟った身体は、食べた物を効率的に栄養とし、更に消費効率を上げます。

 

ダイエットでは禁じられる食べ物を積極的に摂取しないといけない登山は、スタイルを良くするだけではなく、やっぱり精神的にも効果のあるスポーツだと再認識させられました。

 

それだけに「自分の体力を知って」、無理のない登山を行いましょう!

 

 

ステップ01:登山のススメ!|登山は身体も心も健康に保つ最高の運動方法って知ってる?

ステップ02:山の難易度を知る|登りたい山の体力度や技術度を理解する

ステップ03:安全な登山|登山には多少のリスクがあることを理解する

ステップ04:登山の目標|登山を継続する目標の立て方

ステップ05:道具を揃える|自分の登山スタイルを固めて準備を整えよう

ステップ06:登山計画|登山に便利な地図アプリを使いこなす

ステップ07:自分の体力を知る|簡単な山でも登山とウォーキングでは大きな違い

ステップ08:最初のステップアップ|先ず最初に目標とするおすすめの山

ステップ09:次のステップアップ(技術度)|少し大変な山にも安全第一で挑戦しよう

ステップ10:次のステップアップ(体力度)|少し大変な山にも安全第一で挑戦しよう

ステップ11:次のステップアップ(複合)|少し大変な山にも安全第一で挑戦しよう

ステップ12:この先はあなた次第|自分の力量や山への愛着度によって変わる方向性