一生に一度になるかもしれない『お伊勢参り』。
思い切って10の御朱印を1日で授かる計画を立案し実行しましました!
内宮の別宮『倭姫宮(やまとひめのみや)』から
内宮の別宮『伊雑宮(いざわのみや)』へやって来ました!
二見興玉神社、伊勢神宮(外宮)、月夜見宮、伊勢神宮(内宮)、猿田彦神社、佐瑠女神社、月讀宮、倭姫宮と参拝し、伊雑宮は9か所目の御朱印となります。
伊勢神宮(内宮・外宮)から大きく離れた場所にある伊雑宮はどんなところなのでしょう?
ここでは、伊雑宮(いざわのみや)の見どころをお伝えします。
伊雑宮の御参拝とおすすめポイント
遙宮(とおのみや)とも呼ばれる伊雑宮はとても静かな場所に鎮座していました。
伊勢神宮からは少し通りですが、のんびりと、田舎の神社という雰囲気がとても心地の良い場所。
伊雑宮は地元のお年寄りからも愛される遙宮(とおのみや)
わたしが参拝を行った当日、伊雑宮に近づいてくると、2台の訪問介護を行っているワンボックスのワゴン車が前を走っていた。
ご利用者のお家へ送迎する途中かと思っていたが、そのまま伊雑宮駐車場へ入って行ったので、わたしも続いて駐車場へ。
伊雑宮の駐車場には地元の車が立ち寄るだけ?
ワンボックス車からは元気の良い介護士の方が、乗車していたご老人の方々を降ろしている。
「ここの駐車場が大きいので、きっと車の乗り換えでも行うのか、トイレでも利用するのだろう」と、特に気にもせず、さっさと我々は伊雑宮へ向かいました。
わたしが特に気にせず、単に駐車場を別の目的で使用していると考えた理由?
それは、介護車に記載された住所と電話番号が伊雑宮周辺のものだったので、地元の方が駐車場を有効活用していたのだと勝手に思い込んでいたのです。
伊雑宮は森の鎮守?
伊雑宮の参道入口は駐車場へ向かった道路に接しており、近隣は田舎の雰囲気。特に山側に位置する田舎?のような感じ。
こんな雰囲気の場所には田舎ヤンキーが居るのが相場。耳をすませば確かに直管バイクの排気音が(笑)。
いやいやぁ~、のどかです。
参道は意外と明るい雰囲気。
色々と不思議な噂が多い『伊雑宮』ですが、はっきり分かったことは「ここまで来れば嫌でも静かである」ということ。
地元に愛される伊雑宮
早速参拝を済ませ、御朱印を授かろうと道を戻ろうとすると、先ほどの介護車に乗車していた方々が、介護士が押す車いすで参拝へ来られました。
ここでやっと自分の勘違いに気づく。実は皆さん御参拝に来られていなのだ!
地元の方々で、しかも特に何も無い日なので不思議です。きっと、定期的に参拝されているのでしょう。
静寂の中、突然賑やかになったひと時でした。
伊雑宮は地元のお宮
伊雑宮(いざわのみや)は、地元の人々には「いぞうぐう」と呼ばれたり、「磯部の宮」、「磯部の大神宮さん」とも呼ばれているという。
伊勢神宮は伊勢市に鎮座しますが、『伊雑宮』が鎮座するのは志摩市になります。
別宮で伊勢市以外に鎮座するのは、伊雑宮と同じ遙宮(とおのみや)である『瀧原宮』(大紀町)だけ。
昔で言えば「志摩国」なのでお国違い?
そんな理由から、一般的には『伊雑宮』を志摩国の『一宮』とするそうです。(但し、志摩国一宮は鳥羽市の伊射波神社(いざわじんじゃ)とする異論もあり)。
伊勢神宮とは別に、地元としては最も尊いお宮であったことには間違いありません。
地元の一宮であっても、やはり伊勢神宮内宮(皇大神宮)の別宮。式年遷宮が行われるため『古殿地』があります。
伊雑宮は不思議の宝庫
『伊雑宮』には数々の不思議?伝説?みたいな話があります。
玉手箱伝説
伊雑宮周辺には浦島太郎の竜宮伝説が多々あるらしい。
玉手箱の中身は「蚊帳」であり、それを持っていると不幸になったため、『伊雑宮』へ納めたといいます。
七本鮫と龍宮伝説
御田植え祭の日に、七匹の鮫が的矢湾から川を遡って伊雑宮の大御田橋までのぼると云えられています。
この七本鮫は伊雑宮の使いと云われ、また龍宮の使いと伝える説も。
七本のうち一本は殺され、今は六本とされています。
大御田橋からは蟹や蛙に姿を変えて伊雑宮に参詣するとされ、この日は志摩の海女たちは海に入ることを忌み、伊雑宮に参詣するのです。
江戸時代の偽書
先代旧事本紀大成経(せんだいくじほんきたいせいきょう)事件。
この書には、簡単に言えば「伊雑宮が天照大御神が鎮座する正宮で、内宮は星神、外宮は月神が鎮座する」という内容が書かれていました。
これは、伊雑宮の神職が主張していた内容と一致するため、書物が一般に出回ってしまうことで大騒ぎになったのです。
そして、内宮・外宮の神職がこの書の内容について幕府に詮議を求めた結果、幕府は偽書と判断して関係者を処罰したというのが結末。
本当に偽書であったかは今となっては定かでは無いため、ミステリアスな側面が伊雑宮の魅力となっているとも言えます。
レイライン(ley line)
古代遺跡は直線的に結ぶことができるというのが「レイライン(ley line)」。
京都の天橋立近くにある元伊勢である籠神社(このじんじゃ)から、内宮、外宮を通り、その延長にあるのが伊雑宮になるという「レイライン」が完成します。
ダビデの紋章をご存知ですか?
そう、キリストの聖地と言われるイスラエルの国旗に模される六芒星のことです。籠神社(このじんじゃ)の神紋が六芒星(カゴメ)なのです。
そして、今は撤去された伊勢神宮の灯篭にも六芒星が刻まれていたそうで、籠神社の影響があったのではないかという説があります。
伊雑宮を基準に、あれこれ線を結ぶと六芒星になるという。
古代シルクロードの終点という説もあり、ユダヤとの関係は色々な伝説として語り継がれていますね。
伊雑宮はパワースポットの宝庫?
下の写真を見て異変を感じませんか?
杉の大木ですが、1本だけ凄い角度で生えているのが分るでしょう。
手前の杉と並んで生えていることから『夫婦杉』と言われ、「縁結び」のご利益があると言われています。
御神域の参道に生えているので、必ず出会うことが出来ますよ。
そして、推定樹齢700年と言われる楠(くすのき)。
『巾着楠』と言われ、伊雑宮の見どころの一つです。
見てお分かりの通り、大地のパワーを得て成長した大樹なので、大きなパワーがあるのは間違い無さそうですね。
見逃さないで下さい!
他にも数々の不思議やパワースポットが点在する場所
- 柵に囲まれ蓋をされた『古井戸』
- 絶対に入ってはいけない『勾玉池』
時間があったら是非訪れましょう。
伊雑宮の駐車場
『ナビ設定』おすすめの行先(徒歩5分以内の無料駐車場)
その他の駐車場
無料駐車場はトイレ付で台数も十分確保されています。
周辺に有料駐車場はありません。
伊雑宮の御朱印を授かる前の基礎知識
御祭神
- 天照大御神御魂(あまてらすおおみかみのみたま)
天照大御神御魂(あまてらすおおみかみのみたま)
皇祖神にして国民の祖神(おやがみ)様
日本神話に主神として登場する神。
女神と解釈され、高天原を統べる主宰神で、皇祖神(天皇家のご先祖様)にして日本国民の総氏神(国民の祖神(おやがみ)様)であるとされる。
太陽、光、慈愛、真実、秩序を象徴する最も尊い神様。
御神徳
伊雑宮近くでは海女漁を含めた漁業が盛んで「大漁」の御神徳があるとされます。
また、日本三大御田植祭である「磯部の御神田(おみた)」が行われる土地でもあり、稲作が盛んです。それ故「五穀豊穣」の御神徳も。
もちろん、御祭神が天照大御神御魂なので、「国家安泰」「子孫繁栄」という内宮同様の御神徳も期待できます。
伊雑宮の歴史
804年(延暦23年)以前
創建1228年(安貞2年)
『安貞二年内宮遷宮記』に「大歳神社」と記載。江戸時代初期
天照大神の魂を祀る「荒祭宮(あらまつりのみや)」であると事実を捏造。1759年(宝暦9年)
『伊勢両宮別宮摂末社』に「内宮末社」と記載。1871年(明治4年)
旧称の佐美長神社に改称。
伊雑宮の御朱印
授かれる場所
- 参道途中の宿衛屋
- 午前5時頃~午後6時前後まで(季節によって変わります)
- 初穂料:300円
- 平日の待ち時間はなし
次はいよいよ最後の『瀧原宮(たきはらのみや)』へ!
『ナビ設定』おすすめの行先(徒歩5分以内の無料駐車場)
ルート
その他の駐車場
ナビ設定の駐車場は、熊野街道を「道の駅 奥伊勢」へ入った場所にあります。
熊野街道を左折すると大きな鳥居があるので直ぐに分かるでしょう。
実はこの駐車場を通り過ぎ、そのまま瀧原宮へ向かい、突き当りを右折すると瀧原宮参道入口手前にも駐車場があります。
台数は7~8台程度ですが、平日の場合は確認してみる価値はありますよ。
なお、御朱印を頂ける別宮では最も遠いため、参拝客は少なく駐車場の心配はありません。
御朱印を1日で10授かる、お伊勢参り最後地であり、最大の移動距離となります。
距離は長いですが、伊勢市内からは高速道路で移動するので、思ったよりも時間はかかりません。
関東地方、関西地方から訪れた場合、瀧原宮を最終参拝地とすれば帰りは幾分楽になることを申し添えます。
気を抜かず、安全運転を心がけて下さい!