日本ブランドで一際異彩を放つ高性能USB充電器が話題のMATECHから、今まで他社には無かった薄型で携帯性抜群の2ポート65W高速充電器が発売されました。
その薄さは何と「15.5㎜」!
薄いだけの充電器は他社からも発売されていましたが、MATECH Sonicharge Flat 65WはUSB-CのみならずUSB-Aも使用可能な2ポート構成。
更にノートPCも高速充電可能な65Wの大出力で、その出力に対応したUSB-Cケーブルも付属していることが大きな特徴です。
他社の薄型充電器のバリエーションは最大でも45W、ポートも1つしか無くケーブルも別売りの場合がほとんどなので追加投資が必要…
また、MATTECHの充電器と言えば3年間の長期保証で、その点も日本ブランドの意地を感じさせます。
MATECH Sonicharge Flat 65Wの良さそうなところ
- 15.5㎜の薄型デザインで携帯性抜群
- ノートPCの充電に最適
- ケーブルの追加購入が不要
- USB-Aの機器も充電可能
- 3年保証で安心して使用できる
外出や出張の持ち運びに便利そうで、デメリットは無さそうですがホントなのかな?
そんなわけで、MATECH社よりサンプルを提供して頂いたので、恒例の充電能力チェックとMATECH Sonicharge Flat 65Wの実力をえだまめくん( @edamamekun_ns)がレポートします。
長年製造業に従事し豊富な知見を活かした
分析が得意なブロガー
えだまめくん
edamamekun
MATECH Sonicharge Flat 65Wの
仕様・重量・外観とサイズ感
初MATECHの人が驚くのが、堅牢な梱包体制ではないでしょうか?
パッケージの汚れを防ぐ薄いビニールシートを剥がし、箱を開けようと前後を引っ張ってもビクともせず開きません。
そう、右サイドにマグネットが仕込まれており、高級ブランド品の如く開帳するのでした。
MATECH Sonicharge Flat 65Wをピッタリ収める緩衝材は、劣悪な輸送環境であっても製品の損傷を防ぐ完璧なものなので安心できます。
中国製造のMATECH Sonicharge 130W本体が破損することなく輸送可能な安心の梱包体制!
- 製品に密着し完璧に固定する緩衝材
- 外部からの衝撃を保護できる厚手の外装材
クレカより小さいのに高性能な本体仕様
MATECH Sonicharge Flat 65W最大の特徴が15.5㎜という薄さ。
縦横のサイズを具体的に書くと、長辺はクレジットカードと同程度でミンティアより10㎜程度長く、短辺はクレジットカードよりも更に小さくミンティアと同じくらいです。
質感は普通だが狭いカバンでもマッチするデザイン性
質感はハッキリ言って普通のシボ仕様で、指紋が目立ち難い意外は特段大きな特徴はありません。
ただ、角のエッジを無くした丸みのあるデザインは、薄型トートーバックの狭いポケット部分でもスムーズに出し入れが行えます。
充電器で最も邪魔な存在がコンセントプラグ部分ですが、MATECH Sonicharge Flat 65Wでは薄さを生かす折り畳み方式をもちろん採用しています。
プラグを立てる際のクリック感が無いのもMATECHらしい仕様で、このタイプで最も多いプラグ格納機能の故障リスクを減らす設計となっているので安心ですね。
基本スペック
製品名 | MATECH Sonicharge Flat 65W |
---|---|
サイズ | 約90×48×15.5㎜ |
重量 | 約100g(本体のみ) |
入力 | 100-240V 50/60Hz |
ポート構成 | USB-C×1 USB-A×1 |
USB-C 出力 | 単ポート最大65W USB-A同時使用時:45W |
USB-A 出力 | 単ポート最大18W USB-C同時使用時:18W |
GaN採用 | ◯ |
PD対応 | ◯ |
PPS規格対応 | ◯ |
Quick Charge 3.0対応 (USB-A) | ◯ 最大18W |
製品保証 | 3年 |
安全保護 | ・デバイスに合わせた電流の自動調整 ・過流電防止対策 ・ショート防止 ・加熱/過充電/漏電/ショート防止 ・PSE(電気用品安全法)承認 |
用語解説
本体はわずか100gの重量
重量は本体のみで約100g、付属する2mのUSB-C(3A対応)を含めても約139gなので、本体のみなら私が持っているMacBook Pro 13インチの61W純正充電器(約200g)の約半分。
出張の機動性が間違いなく上がります!
重量39gのUSB-C付属ケーブル(3A対応)は使いやすい長さ2mで、まとめやすいようにマジックテープの結束バンド付き。
予備として持ち歩くことが最初から想定されています。
新製品ごとにアップデートする外観
薄型なので壁コンセントとの相性はバッチリです。
家の事情で本箱や棚などでコンセントが隠れていても有効活用可能ですね。
私の経験ですが、古い工場や事務所へ行くとコンセントが書棚に隠れていることが多く、延長コードが無いと使えないなんてこともありました。
通電LEDランプの改善とUSB2ポート仕様
肝心のUSBポートですが、ロゴ部分を上にして向かって左側がUSB-A、右側がUSB-Cに対応しています。
真ん中が通電を知らせるLEDランプ。
USB Type | 単体使用時 | 同時使用時 | 高速規格 |
---|---|---|---|
USB-C | 65W | 45W | PD/PPS |
USB-A | 18W | 18W | QC3.0 |
MATECHが発売した以前の充電器では、通電ランプが明るくて眩しいという意見もあり、MATECH Sonicharge Flat 65Wの通電ランプは明るさ控えめなブルー仕様となっています。
MATECHの新製品は過去の問題を上手にクリアーしており、「聞く耳を持った」企業体制であることが実感できます。
最大のメリットである「サイズ感」で分かるデメリット
大きさを他社の充電器と比較すると、思わぬデメリットも浮かんできます。
先ずスペックだけを比較した場合、出力に劣るAnker Nano Ⅱ 45Wの体積と重量が最も小さいことが分かるでしょう。
しかし、同じ出力のAnker Nano Ⅱ 65W(写真には無い)の場合、大きさは同等ですが、重量的には有利でUSBの対応ポート数でも差が出ます。
最も高性能なMATECH Sonicharge 100W Proの大きさは仕方ないですね。
※価格は執筆時時点(Flat 65W通常価格は¥5,200)
位置 | 製品名 | サイズ ㎜ | 体積 | 重量 | USB | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|
左側 | Anker Nano Ⅱ 45W | 35 38 41 | 55㎤ | 68g | 1 | ¥3,990 |
真中 | Sonicharge Flat 65W | MATECH48 15.5 | 9067㎤ | 100g | 2 | ¥3,994 |
右側 | MATECH Sonicharge 100W Pro | 61 61 32.2 | 120㎤ | 196g | 1 | ¥6,980 |
参考 | Anker Nano Ⅱ 65W | 44 42 36 | 67㎤ | 112g | 3 | ¥4,490 |
薄さは際立つが長い
では、3つの充電器を並べて比較してみましょう。
USBポート側を見ると、MATECH Sonicharge Flat 65Wの圧倒的な薄さが分かりますが、ロゴ部から見ると横幅が最も広いことが伺えます。
横の長さが使用環境によってはデメリットへ繋がるかもしれません。
電源タップのスペースに注意
次にコンセントを出した状態で大きさを比較しました。
コンセントを上部へ向けて比較すると、薄さが際立つものの、幅が広く電源タップの仕様によっては隣のコンセントと干渉する可能性があるので注意が必要です。
また、側面から見ても同様に薄さのメリットがある一方で、やはり背の高さが目立ち、これが使用環境によってデメリットを生じる場面もあるでしょう。
実際に電源タップへ3つの充電器を同時に挿してみましょう。
ご覧の通り、一番左に挿したMATECH Sonicharge Flat 65Wと真ん中のAnker Nano Ⅱ 45Wはギリギリ同時に使用することが可能でした。
しかし、Anker Nano Ⅱ 65Wクラスの大きさになると隣同士では使用できません。
厚みが小さいMATECH Sonicharge 100W Proとのセットでは問題が無かったので、幅35㎜以下のコンセントとの組み合わせなら問題なく使用できそうです。
MATECH Sonicharge Flat 65Wは、薄型で軽量なメリットがある反面、それによって生じるデメリットを理解することが大切です。
MATECH Sonicharge Flat 65Wの
充電能力検証
本当にスペック通りの充電出力が可能なのか?実際に検証を行いました。
なお、PPSおよびQC3.0対応については除外しています。
検証機器とテストの方法
使用機器
【USB-C接続機器】
- iPhone13 pro
- バッテリー残量20%から充電開始
- Apple純正ケーブルで検証
- MacBook Pro 13インチ
- 2020のintel Core i5チップ搭載機種を使用
- バッテリー残量は20%から充電開始
- ケーブルはApple純正品と付属のケーブルを使用
【USB-A接続機器】
- iPhone8
検証方法
【検証テスト①】
USB-C 単ポートでiPhone13 Proを充電し通電状況と充電時間を確認
【検証テスト②】
USB-C 単ポートでMacBook Proを充電し通電状況と充電時間を確認
【検証テスト③】
USB-AにMacBook Pro、USB-AにiPhone8を同時に充電し、USB-Cの通電状況と充電時間を確認
- 各検証方法について5回の計測を行い平均値(小数点は切り捨て)を算出
- バッテリー残量20%を起点にスマホは90%までノートPCは100%まで10%単位で計測
検証テストの結果
3パターンの検証テストの結果、全てにおいてスペック通りの実力であることを確認しました。
検証テスト①
iPhone13 ProのみをUSB-Cで充電
【スペック】
最大65W
【評価基準】
「18〜20W」で50%前後まで高速充電が行えること
充電出力はスペック通り「20W」の出力となり、iPhone13 Proの規格最大値を確認できました。
50%まで順調に20W〜15Wの高速充電を維持し、充電時間についても25Wクラスの充電器と同じレベルなのでスマホへの給電出力と充電能力は合格。
MATECH Sonicharge Flat 65W
充電% | 時間推移 | 出力推移 |
---|---|---|
30% | 4分35秒 | 15-21W |
40% | 9分20秒 | 15-20W |
50% | 14分25秒 | 15-20W |
60% | 20分20秒 | 10-18W |
70% | 28分15秒 | 10-18W |
80% | 39分55秒 | 8-15W |
90% | 56分05秒 | 1-8W |
検証テスト①の結果
良好:
- 充電速度は平均よりやや早い
- 25W充電器と同じ充電時間(18W充電器よりも早い)
検証テスト②
MacBook Pro 2020のみをUSB-Cで充電
【スペック】
最大65W
【評価基準】
50〜60Wで50%前後まで高速充電が行えること
充電出力はスペック通り「20V+3A前後」の出力となり、MacBook Pro純正の61W充電器と同じ出力で充電可能なことが確認できました。
ノートPCへの充電時間もスペック通り、純正充電器と同じレベルで高速充電が行えたので合格。最大出力は65Wなので、容量の大きいノートPCでも通常充電が可能なレベル。
MATECH Sonicharge Flat 65W
充電% | 時間推移 | 出力推移 |
---|---|---|
30% | 06分15秒 | 50-58W |
40% | 14分00秒 | 50-58W |
50% | 21分30秒 | 35-45W |
60% | 31分35秒 | 35-40W |
70% | 41分40秒 | 30-35W |
80% | 55分15秒 | 25-35W |
90% | 71分20秒 | 20-25W |
100% | 93分10秒 | 15-20W |
検証テスト②の結果
良好:
- 充電速度は平均的
- 61W純正充電器と同じレベルで充電可能
検証テスト③
- USB-C:MacBook Pro 2020
- USB-A:iPhone8
【スペック】
USB-C:最大45W、USB-A:最大18W
※iPhone8はQC3.0非対応なので最大8W
【評価基準】
「単ポート同出力」で50%前後まで高速充電が同時に行えること
USB-C1にノートPC+USB-C2にスマホの組合せが最高のパフォーマンスを発揮する
同時充電でもUSB-Cの出力は「45W弱」で安定し、Macbook Proの通常充電が行えましたので合格です。
2021モデルのMacBook Air同等のノートPCでは、USB同時使用時でも高速充電が可能。
USB-Aは出力確認は行なっていませんが、PPS規格非対応であるiPhone8の場合5W〜8Wの出力で推移するで、最大18Wでは充電が行われません。
2ポート使用時は若干熱を持つ
気にするほどではありませんが、2ポートでフル充電を行うと本体が少し熱くなります。
具体的には1ポートでは測定器の表示は36°Cでしたが、2ポート充電時は40°Cを表示しており、実際触れるともう少し高い印象でした。
この手の充電器では普通の現象ですが、念の為状況を報告致しておきます。
検証テスト③の結果
良好:
- USB-Cに接続したMacBook Proへスペック通りの給電を確認
- USB-AはPPS規格対応機器なら最大18W(未確認)
MATECH Sonicharge Flat 65Wが
おすすめの人
製品特徴と口コミから分かるメリット・デメリットを総合的に分析すると、MATECH Sonicharge Flat 65Wはこんな人におすすめです。
メリット(強み)・デメリット(弱み)
製品特徴、性能検証、口コミから考えるMATECH Sonicharge Flat 65Wのメリット(強み)・デメリット(弱み)。
メリット(強み) | デメリット(弱み) |
---|---|
薄型・軽量で携帯性が素晴らしい 最大65Wで高速充電が可能 USB-C & Aの2ポート対応 USB-Cケーブルが付属する 保証期間が3年なので安心 安心の日本ブランド パッケージに高級感がある 通電ランプの明るさも控えめ | 長辺が長いのでコンセント形状によってはバランスが悪い 短編が少し大きくコンセントの位置や形状によって干渉する 2ポート同時充電で本体が若干熱くなる |
こんな人におすすめ
- 外出先でノートPCやスマホの充電を行う人
- 小型充電器でもカバン内の収まりが悪かった人
- USB-Aで充電するガジェットを使用している人
- サポート充実な信頼できる充電器を使用したい人
- 65Wクラスの予備充電器が欲しい人
- PPS/QC3.0対応機器を高速充電したい人
- 夜間に枕元で充電を行う人
- 壁のコンセントを頻繁に利用する人
こんな人は別の充電器を買いましょう
- 単ポートの充電器で十分な人
- コンセント間が狭い電源タップしか使用しない人
- USB-C対応のガジェットを持っていない人
MATECH Sonicharge Flat 65W
レビューまとめ
この記事では実際にMATECH Sonicharge Flat 65Wの充電スペックを検証し、メリット・デメリットを明確にするレビューを行いました。
検証の結果スペックは公称通りだったので、スマートに充電器を持ち歩きたいユーザーにはピッタリの充電器でおすすめだと断言できます。
もちろん、家の中で固定して使用する場合でも薄型デザインは場所を取らず重宝するので、私の作業ルームでは常に壁のコンセントにはMATECH Sonicharge Flat 65Wが差しっぱなしに。
薄型なのに65W対応の充電器は、同クラスの中ではまだまだ稀有な存在。
薄さ、大きさ、重さに加え、2ポートという拡張性で純正よりも間違いなく使い勝手は上です。
是非一度チェックしてみて下さい♪
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