ブログの表現を上げるため、写真の質を良くするためにカメラを購入する検討段階の2回目です。
「ハイスペックデジカメが欲しいけど選び方が分からない!」。
そんな方の参考になるよう記事をまとめています。
調査するには膨大な時間がかかります。
時間短縮のためにも是非ご活用下さい!
なお、購入に至るまでの記事は全部で3記事となります。
内部リンクを活用し、縦横無尽に行き来して下さいね。
まずは前回の記事で決定した方向性を確認しましょう。
前回(1記事目)で決まった方向性のおさらい
選択条件
- iphone8 より画質が良いこと
- フィルムカメラの画素数(想定)を超えること
決まった方向性
- 画素数はiphone8の1,200万画素を超えること(結果はフィルムの1500万画素以上)
- フィルム(想定)最高の1,500万画素を超えること
- フィルム並みの画素数を活かすためにイメージセンサーはAPS-C以上の大きさにすること
ちなみに、iphone8とフイルムカメラのポテンシャル
No. | 分類 | 項目 | iphone8 | 考察 |
---|---|---|---|---|
① | センサー | イメージ センサー | 1/3型 | APS-C比4.6%という小ささ |
画素数 | 1200万画素 (12MP) | 現状高スペック機の1/3~1/2 | ||
② | レンズ | 画角 | 35mm換算で約28mm | 後ろへ下がって撮影の場合もあり |
F値 | F1.8 | 非常に明るい | ||
ズーム機能 | デジタルズーム5倍 (約140mm) | デジタル=画質荒れ 手ブレが多い | ||
③ | ビデオ | 最大4K/60fps | フルHDで十分(PCが着いていかず) |
- フィルム式一眼レフの解像度は約1,000万画素
- 最高レベルでも1,500万画素程度
現在の市場を調査する
方向性は、一眼式でイメージセンサーはAPS-Cまたはフルサイズということになりますが、現在の市場はどうなっているのでしょうか?
昔使っていた一眼レフカメラ
わたしがフィルム時代に使用していた一眼レフはCanon A1という機種でした。
何故Canonなのか?というどうでもいい話をさせて頂くと、「本当はNikonが欲しかったけど高くて買えなかった」という簡単な理由です。
別にCanonでも問題無かったのですが、当時はNikon(日本工学)が全盛期で、堅牢さを兼ね備えたプロ仕様という感じで、恐らく殆どのアマチュアカメラマンは憧れだったと思います。
更に上には、戦場カメラマンがこぞって使用したLeica(ライカ)というドイツのブランドがありましたが…、その話はまた別の機会に(戦場では一眼レフではダメというお話になります)。
NikonはLeicaとよく比較され、そしてけなされていましたが、そんな苦労もあってか1975年に終結したベトナム戦争前後からは名作を作り続けました。今でも続く「F」シリーズです。
この時代を知っていると、やはりNikonに対するこだわりは強くなるのです。
イメージセンサーは「ASP-C」を選択すれば意外とリーズナブルというお話
話は戻って現在のカメラ事情ですが、前回お話したイメージセンサーを良く知らないまま先にお店巡りを行ったのですが、無知とは幸せなことで、一眼レフカメラは意外と安いという印象が強く残りました。
とりあえず以前買えなかったNikkonに拘りつつお店を覗くと、D3500という一眼レフカメラはレンズ付きで6万円前後です。20万円ぐらいを覚悟していたので、その時は正直拍子抜けでした。
実際に手に取ると「軽い!」。観光地やお祭りでカメラを担いでる人はもっと大きなカメラを持っていたような?という疑問が生じ、少し安っぽかったこともあり別の機種を見ることに。
Nikon D5600
これはD3500と外観はほぼ変わらず、機能を充実さえた製品のようで同じく軽いが、やはり安っぽい。画素数は2,416万画素でイメージセンサーはAPS-Cで合格。値段は8万円前後とお手軽。
もう少し上位機種でもいいな。
Nikon D7500
ずっしりと重くなり、ボディも大きい。これが一眼レフだな~っと思い値段を見るとレンズキットで12万円前後。
しかし画素数は少し落ち2,088万画素でイメージセンサーはAPS-Cとなる。
念のためフルサイズのイメージセンサーを搭載した機種も調査
この辺で決めちゃっていいかな~とも思ったが、念のため価格コムでフラッグシップ機のお値段をチェックすると…最安値で50万円以上!(Nikon D5)しかもボディだけ。
なんなんだ、この違い!?
フルサイズになるといきなり値段が大幅アップするのか?と思い、D610というフルサイズ最下位の機種を見るとレンズキットで13万円程度とAPS-C機のD7500とさほど変わらないじゃないか?と思ったが、発売してから既に5年以上経過した機種でした。
少し真剣にNikonフルサイズの人気機種を調べると、ちょっと拘る人がD750で、すごく拘る人はD850を選ぶことが分った。
フラッグシップのD5はプロ仕様なのでここでは削除。
- Nikon D750 24-120 VR レンズキット 価格コム最安値で18万円前後
- Nikon D850 はボディだけで32万円以上
この時点でわたしは「すごく拘る人」にはならない(なれない)ことにした。
フルサイズ一眼レフカメラは一度手に取ってみるべし
D750の現物を一度見なくてはならないと思い、早速お店へ直行し確認した所…、とても重い。
昔の一眼レフカメラはもっと小さくて軽かったぞ?ミラーの奥にセンサーを置くだけでこんなにも大型の重量物になっていたとは知らなかった。
しかもD750は既に発売後4年以上経過し、いつモデルチェンジしてもおかしくない機種だ。
やっぱりAPS-C機でいいかな、と考え、どの機種を選択するか再考することにした。
APS-C機の落とし穴…
APS-Cってレンズの焦点距離が数字通りじゃないって知ってました?
よく、APS-Cデジタル一眼レフカメラのレンズ焦点距離で「35mm」換算という付記があるのを見たことがあると思いますが、わたしはこれもよく知らなかったです。
簡単に書けば、前回お話した「イメージセンサー」の違いにより、写る範囲が異なるということです。
APS-Cとフルサイズのイメージではどのように写り方が違うのか?
具体的には、35mmというレンズを使用する場合、フルサイズであれば35mmというレンズの焦点距離と同様の画角で写真を写せますが、APS-C機の場合は約52mm(35mm換算)という画角に調整されてしまいます。
- 同じレンズを使用しても写り方(画角)が異なる
- フルサイズのイメージセンサーはレンズの表示通りに写せる
- APS-Cのイメージセンサーではレンズの表示よりも拡大されてしまう
これは、せっかく広角レンズを使用しても、写せる範囲は標準レンズの範囲となってしまうということです。レンズと連携してこその一眼レフなので、これは少し驚きでした。
この事実を知るまではAPS-C機で心が固まっていましたが、やはりフルサイズ機を選択することに大きく舵を切ったのでした。
APS-C機は安い上に付属レンズも18mm~55mmとか、超広角付で素晴らしいと思っていましたが、実際は35mm換算すれば「27mm~82.5mm」となり、後ほど話すiphone8のレンズ同等範囲しか撮影出来ないのでした(35mm換算=レンズ焦点距離×約1.5)。
一眼デビューはレンズキットを選択しよう!
さて、画素数とイメージセンサーで随分と時間がかかってしまいましたが、とりあえずフルサイズから選択することで決定したので、ここからはどのレンズとセットで買う必要があるかをまとめます。
一眼レフカメラの醍醐味はやはりレンズが替えられることでしょう。
色々な用途に使えるズームレンズを選択すること
最初から色々なレンズを揃えるためには相当なお金がかかるので、先ずはズームレンズを1本選ぶ必要があります。
焦点距離が変えられない、いわゆる「単焦点」レンズを選択しても構いませんが、最初は撮影のバリエーションを考えてズームレンズを選ぶ方が得策だと考えます。
フルサイズ一眼とセットで販売されるキットレンズのバリエーションは主に「24mm~120mm」の範囲に入るズームレンズが多いようです。
再び「iphone」とのスペック比較
さて、ここでiphone8以上の撮影が出来る前提に戻りましょう。
iphone8の画角は35mm換算で28mmでした。
そしてレンズの明るさを決めるF値と呼ばれる絞り値は1.8。
ズーム機能は35mm換算で140mmですが、デジタルズームなのであまり考えなく良さそうです。
ちなみにF値とデジタルズームを念のため簡単に説明しておきます。
F値とは
F値とはレンズの絞り値ですが、これが小さければ小さいほどレンズを通した画像が明るくなります。
また、近くのものへピントを合わせれば背景がボケ、被写体をくっきり見せることが出来ます。
フルサイズの一眼レフでF値1.8のレンズを使用すれば、焦点距離にもよりますが超広角ではない限りそれなりのボケが発生し、被写体を美しく浮き上がらせることが可能です。
しかし、iphone8では大してボケません。
その理由は、やはりイメージセンサーの問題です。
APS-CのイメージセンサーでF1.8の場合、35mm換算ではF2.5へ落ちると言われています。
APS-Cの31.2%のサイズしかない1型ではF5.6です。
さらに1型の三分の一となるiphone8搭載の1/3型では絞り切った状態となるため、ボケはほぼ無くなります。
一眼レフのレンズでは、同じ焦点距離であればF値が小さいほど高価です。
それ故、この点はiphone8と比較しても仕方が無いので、各社の製品を比較して決めましょう。
ズーム機能について
そしてズームについてですが、一眼レフのズームレンズはレンズの組合せを調整することで遠くと近くを調整します。
これを「光学ズーム」と言います。画質の劣化を招かずに撮影が可能で、その分レンズへの投資が必要です。
このズーム機能をデジタル的に処理することを「デジタルズーム」と言います。
要は画像を単にトリミングしているだけなので、例えば100万画素のデジカメで、見える部分を倍にすれば画質もそれに伴って落ちるのです。
ズーム機能についても、フルサイズ一眼を購入する場合は比較する必要は無いと思います。
どうしてもスペック値の35mm換算140mmに拘るなら、フルスペック機でAPS-C撮影を選択し、90mm程度のレンズを使用すれば、画質は落ちますが同等の距離が撮影可能です。
- F値はイメージセンサーが大幅に小さいiphone8と比較しても仕方が無いので、各社の内容を比較して選択すれば良い
- ズーム機能についてはデジタルと光学の違いがあるため、これも各社の内容を比較
最後にビデオ機能はどうするのか?
ビデオに拘る人は4Kスペックを少なくともiphone8同等にすべきでしょう。
撮影する予定がない人は、iphoneのビデオ機能を使用すれば良いので、フルHD程度のスペックがあれば十分ではないでしょうか?
とは言え、今後8Kへ移行する予定もあるので、スペックとしてあるに越したことは無いでしょう。
但し、PCの性能も必要ですので、その点も考慮に入れることを忘れないで下さい。
具体的な機種比較(フルサイズデジタル一眼レフカメラ)
メーカー | モデル | 画素数 | 重量 | レンズ | 重量 | 価格 | レンズ 価格 | 合計金額 | 合計 重量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Nikon | D850 | 4,575 | 1,005 | (24-120 F4.0) | 710 | 320,000 | 110,000 | 430,000 | 1,715 |
D750 | 2,432 | 840 | 24-120 F4.0 | 710 | 180,000 | 0 | 180,000 | 1,550 | |
D610 | 2,426 | 850 | 24-85 F3.5-4.5 | 465 | 130,000 | 0 | 130,000 | 1,315 | |
Canon | EOS 5D Mark Ⅳ | 3,040 | 890 | 24-70 F4.0 | 600 | 345,000 | 0 | 345,000 | 1,490 |
EOS 5Ds | 5,060 | 930 | (24-70 F4.0) | 600 | 360,000 | 110,000 | 470,000 | 1,530 | |
EOS 6D Mark Ⅱ | 2,620 | 765 | 24-105 F3.5-5.6 | 600 | 210,000 | 0 | 210,000 | 1,365 | |
PENTAX | K-1Ⅱ | 3,640 | 1,010 | 28-105 F3.5-5.6 | 440 | 250,000 | 0 | 250,000 | 1,450 |
K-1 | 3,640 | 1,010 | (28-105 F3.5-5.6) | 440 | 160,000 | 65,000 | 225,000 | 1,450 | |
Sony | α99Ⅱ | 4,240 | 849 | 28-75mm F2.8 SAM | 565 | 290,000 | 60,000 | 350,000 | 1,414 |
OLYMPUS | フルサイズ なし | 0 | 0 | 0 |
ちょっと分かり難いですが、20万円以下でレンズまで手に入るのはNikonのD610とD750だけですね。ちなみにOLYMPUSにフルサイズは有りませんでした(検討時点)。
実は旧型品が存在するメーカーもありましたが、大きなメリットは感じられないので割愛しています。
上表の中から取捨選択します。
先ず、選択から外す製品とその理由
- Nikon D850
- オーバースペック&高すぎる&重すぎる
- Nikon D610
- 古すぎる
- Canon EOS 5D Mark Ⅳ
- 高すぎる
- Canon EOS 5Ds
- オーバースペック&高すぎる
- PENTAX K-1Ⅱ
- オーバースペック&レンズが28mmからでiphone並み
- PENTAX K-1
- オーバースペック&レンズが28mmからでiphone並み
- Sony α99Ⅱ
- オーバースペック&高すぎる&メーカーが力を入れてない(Aマウント)
結果、残った製品
Nikon D750 発売時期:2014年秋
- 画素数が丁度いい
- Wifi
- 付属レンズの焦点範囲が広い(24-120 F4.0)
- 発売してから既に4年以上経過
- 重い
- Bluetooth未対応
Canon EOS 6D Mark Ⅱ 発売時期:2017年夏
- 画素数が丁度いい
- フルサイズ一眼レフで最軽量
- Wifi&Bluetooth
- Canonは以前使っていたので避けたい(個人的な意見)
- ON/OFFのスイッチが左側なので使いづらい
- オートフォーカスが若干遅い
- レンズがNikon D750と比較して焦点距離が短い(24-70 F4.0)
フルサイズ一眼レフカメラには欲しいと思う機種が見つからない…
結果的に2機種に絞りこみましたが、正直イマイチ踏ん切りがつきませんでした。
どちらかと言えばNikon D750へ惹かれていたものの、モデルチェンジの噂が絶えないことや実機の重さに躊躇せざるを得ません。
一方のCanon EOS 6D Mark Ⅱは比較的新しい製品である面や軽さは大きな魅力でしたが、おもちゃっぽさが気になって仕方ありません。しかも値段がNikkonよりも3万円も高いのです。
更に問題は、価格コムの最安値で買える保証は無い!ってことです。各機種に楽天最低価格の最新情報を貼ってありますが、見ての通りです。
ミラーレス一眼という選択肢を無視していた
実は今後のスタンダードになるであろう「ミラーレス一眼」にも興味があったのですが、メーカーとしての選択肢ナンバーワンのNikon製品は高価過ぎて手が出ないと決めつけ、なるべく見ないようにしていました。
しかし、既存のデジタル一眼レフでは満足な製品が無いため、ミラーレス一眼についても調査を行うことに決めました。
なお、絞り込んだ2機種はもちろん、その他製品についても選択基準はクリアーしていますので、この時点で良いものを選んでも問題は無いでしょう。
ミラーレスまで視野へ入れると混乱するため、ここまでは眼中にありませんでしたが、この際だからきちんと調査し比較して決めたいと思います。
ミラーレス一眼をきちんと調査した上で、次回はいよいよ購入するかを決定します。