先ず最初に書きますが、X8550Hは前モデルから何が進化したのだろう?
スペック的には何も変わっていないと言わざるを得ない機種です。
当然、質感などの一部意匠面や細かい機能のチューニングは行われているでしょう。
しかし、一般ユーザーから見れば製品品番の変更以外分からない。
前モデルのX8550Gとの進化を確認できないため、この記事では一つ下の廉価機種であるX8000Hとの違いを中心にお届け致します。
間違えて欲しくないのですが、大きな機能変化が無いからと言って「ダメな機種」という訳ではありません。
エアコンなんて最たるもので、価格リセットのために品番が変わった?と思うほど何も変わっていない機種もあるのです。
良い意味で考えれば熟成された機種。
大きな変化が無い分、品質が安定した機種となっている可能性もあります。
また、前モデルもよりも市場価格が下がれば、コスパの良い機種に格上げかな?
ここでは、SONY BRAVIA 液晶テレビの中間機「X8550H」について、4回に分けじっくりと評価し解説致します。
第1回目は「X8550Hのセールスポイント」を徹底分析!
価格よりも機能を重視
こだわり派
価格がいくら高くても、こだわりの機能には絶対に妥協をしないのだ。
機能と価格のバランスを重視
リーズナブル派
自分の生活にマッチした買い物に拘り、価格に見合わない製品は絶対に購入しないわ。
機能そこそこで価格を重視
コスト重視派
価格が安ければ多少機能が劣っても構わない。一般家庭でハイスペックは不要だね。
では、各人の趣向を踏まえてこの製品を評価して行きましょう♪
4K液晶テレビ ソニーブラビア X8550Hとは
項目 | 内容 |
---|---|
モデル | 2020夏(20'5~6月) |
シリーズ | ブラビアX8550H |
分類 | 4K液晶テレビ |
サイズ展開 | 65v/55v |
ソニーブラビアX8550Hはソニーの4K液晶テレビで、65型と55型の大型バリエーションを有す中間に位置する機種です。
そして、2020年度のプロダクトでは最も新しい機種。
前機は「X8550G」となります。
末尾「H」の品番が最新機種の証。
なお、発売タイミングは55型が5月、65型が6月と相違します。
4K液晶テレビ ソニーブラビア X8550Hのセールスポイント
- 最適な画像処理を行う4K高画質プロセッサー「HDR X1」を搭載
- 立体音響Dolby Atmos®(ドルビーアトモス)に対応
- 独自の音響技術「アコースティック マルチオーディオ」搭載
1.4K高画質プロセッサー「HDR X1」を搭載
前モデルのX8550Gと同じプロッセッサーを採用しています。この絵作りが好きな人にとっては良い仕様かもしれません。
何か物足りないわね。これじゃあ、廉価機種を買っても同じじゃない。
中間機の宿命さ。どうしても中途半端になるんだね。
まあ、子供の喧嘩みたいにどうでも良い内容なのだ。
今期は廉価機種の機能底上げ、ハイエンド機は毎回チャレンジ。その中間にある機種は違いを出すのが難しいのでしょう。ソニーのプロッセッサーも成熟期を感じるし…。
せっかく4Kダブルチューナー搭載のソニーブラビアだから、テレビ録画用外付けハードディスクも同時に揃えたいですね。
X8550Hに適合するHDDの情報は「HDD【2020版】ソニーブラビアにおすすめのテレビ録画用外付けハードディスク」で詳しく解説しています。
4K放送はデータ量が大きいので、出来るだけ大容量を選びましょう。
ハードディスクを強化して裏録に備えましょう♪
2.ドルビーアトモスに対応
中間機の場合、前モデルからドルビーアトモスを搭載しています。もはや、ソニーでは常識になりつつありますね。
各社のテレビを比較する際、スピーカーの出力も大事ですが、立体音響技術の有無が今後大きな要素となるでしょう。
ソニーとパナソニックはいち早く、横方向の立体性しか無い普通の「サラウンド」技術から「ドルビーアトモス」への移行を初めています。
ドルビーアトモスを採用することで、従来の「横」だけの広がりに「高さ」を加え、よりリアルな音場を再現。
従来なら天井を含め、多くのスピーカーを設置しないと再現出来なかった3D音をデータ技術によって実現します。
一方で出遅れ感がある東芝は来期以降に注目。
映像の進歩に伴い、やはり「音」もきちんと追随しないとシェアは大きく変わる可能性があります。
- 4Kテレビの「音」は立体化が当たり前の時代に突入
3.独自の音響技術「アコースティック マルチオーディオ」
「独自」と聞いてアレルギーが出る人も?
期待感があっても、蓋を開けてみるとメーカーの自己満足だったらガッカリ。
上図、ソニーの解説を見ると、メインスピーカーは廉価機種でよく採用される「バフレフ型」。
下位機種のX8000Hは「X-Balanced Speaker」にバージョンアップしてるのに?(43型と49型はバフレフ型)
ちょっと気になるけど、本命はサウンドポジショニングのトゥイーターですね。
ここはハイエンド機のX9500Hと同じ。
実はハイエンド機と違うのが「X-Balanced Speaker」の有無。
何とも言えない、細かい違いです…。
でも、やはりX8000Hと大きな違いはスピーカー数が倍の4つであること。
ドルビーアトモスは音場再現に適切なスピーカー位置を選ぶので、2スピーカーよりも臨場感が向上することはハッキリ分かります。
中間機らしい中途半端な機器構成ですが、実用的にはよりリッチな音場を再現出来る内容であることが注目点ですね。
ソニーの戦略はスピーカーユニットの違いが大きいようです。
ソニー純正のサウンドバー HT-X8500でX8550Hが更に進化!
パナソニックビエラGZ2000のように、テレビ本体へイネーブルドスピーカーが搭載されていないのは残念ですが、そこはソニー。
中途半端な対応よりも、サラウンドシステムを構成することを暗に促しているのでしょう。
しかしながら、ドルビーアトモスという今流行りの技術をきちんと採用しているのは嬉しい限りです。
評判の良い、ソニー純正のサウンドバーHT-X8500と組み合わせれば、X8550Hのサウンドは更にパワーアップ出来ますね。
このソニー純正のサウンドバーHT-X8500って、ソニー以外のテレビでも相性抜群とAmazonでの評価が非常に高い。
ドルビーアトモスが無いテレビでも、ソニー純正のサウンドバーHT-X8500で実現可能!
そして意外と面白いのが、Bluetoothでスマホのスピーカーにもなっちゃうってところ。
価格もそんなに高くないし、Amazonだとたまにこの商品のクーポンが出るから細目にチェックするのをおススメします♪
なお、ソニー純正のサウンドバーHT-X8500は独自の「Vertical Surround Engine」でドルビーアトモスや立体的な音響を実現しています。
物理的に考えた「イネーブルドスピーカー」本体とは違うので、誤解の無いようにして下さい。
ちなみに、HT-X8500はVGPで金賞とテレビシアター大賞を受賞しています。
出力的にちょっと小さいX8550Hを買うなら、HT-X8500の追加購入は絶対におススメです!
4K液晶テレビ ソニーブラビア X8550Hの受賞歴
4K液晶テレビ ソニーブラビア X8550Hの受賞はありません。
音元出版「PHILE WEB」主催のAVアワード≫VGP
1987年にスタートした国内最大級を誇るオーディオビジュアル機器の総合アワードです。プロが選んだベストセラー間違いなしのアイテムだけが、受賞の栄誉を勝ち獲ることができます。
ONGEN PUBLISHING CO.,LTD
AV専門誌「HiVi」によるアワード≫HiVi
登場したばかりのモデルを含め、現在市場に流通しているAV製品をジャンル、価格帯別に分類して真のお買い得モデル=「ベストバイ」製品を選出することが本企画の趣旨である。
Stereo Sound Publishing Inc.
AV=オーディオビジュアル
4K液晶テレビ X8550Hの「セールスポイント」総合評価
では、これまで確認したX8550Hのセールスポイントについて総合評価を行ってもらいましょう。
評価:3.3
わしは常に新しい技術を求めるのだ。停滞機種に用は無いのだ。
評価:3.0
良くも悪くも「中間機種」だわ。そつなく機能を備えているけど、良く見れば中途半端。
評価:3.0
焦点は前モデルよりどれだけ安く買えるかだけ。機能的進化は無いのだから当然の選択基準だよね。
前モデルだと廉価機種との差が大き過ぎて、また、他社の競合もよく分からないという位置づけだったと感じています。X8550Hも同じ感じですが、ニッチエリアをターゲットにしたソニーの戦略と理解しましょう。
次回は設置スペースなどの「視聴環境」について評価します。以下のリンクから移動して下さい。
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