テレビの画質がハイビジョンから4Kへ高画質化され、比例するように画面サイズも大型化しています。
同時にパネル価格も年々下落傾向で、近い将来ボリュームゾーンも55v型から65v型へ変遷することは必至の状況!
そこで気になるのがテレビの設置方法。
「壁掛け」はあこがれるけど…
- 家を傷つける
- いちいち業者を呼ばなければならない
「テレビ台」は色々選べるけど…
- センスが良くって高級感のあるものは高価で手が出ない
- 何より場所を取って部屋が狭くなりそう
「テレビスタンド」はおしゃれだけど…
- 自分のテレビが設置できるか分からない
- 変なものを買ったら転倒しそう
- テレビが落ちるかも?
新しいテレビと合わせ、買う気満々だったのに…
悩んだ挙句、良く分からないから結局は既存のテレビ台を流用するか、適当なテレビ台を購入して後悔?なんてことも。
そんな悩みを解決すべく、この記事では最近注目の「テレビスタンド」だけに的を絞り、以下の内容を中心に解説致します。
- テレビスタンドの基礎知識
- 失敗しない「テレビスタンドの選び方」7つの重要ポイント
- 品質が確かな「テレビスタンドのおすすめブランド」
「テレビスタンド」が欲しいけど、イマイチ選び方が分からない人は必見です!!
なお、記事のボリュームが思ったよりも大きくなったので、品質が確かな「テレビスタンドのおすすめブランド」については以下の記事で解説します。
【2020版】おすすめの「テレビスタンド」ブランド~壁寄せ/自立/キャスター付き/ハイ/ロー/インチ全ての悩みを解決!
合わせてお読み下さい♪
テレビスタンドのメリットとデメリット
どんな製品でも良い面と悪い面が必ずあります。
テレビスタンドが欲しい人は良い面を理解しているでしょうが、必ず悪い面(デメリット)も把握しましょう。
全てを知った上で、自身の視聴環境にマッチする製品を選ぶのが正攻法です。
テレビスタンド4つのメリット
- 家(壁)を傷つけず部屋がすっきり~
- 配線がすっきり~
- おしゃれ
- 最適な視聴高さに調整が可能
❶ 家(壁)を傷つけず部屋がすっきり~
誰もが憧れる「壁掛けテレビ」ですが、気になるのが壁に穴を開けることです。
一度開けた穴を補修することは可能ですが、長年同じ場所にテレビを掛けていれば壁紙も変色し、復帰には色々と面倒なことが多く発生するでしょう。
そして最も大きな問題が「気軽に模様替えが行えない」こと。
テレビスタンドは壁掛けテレビのデメリットを払拭する有効な手段なんですね。
❷ 配線がすっきり収まりおしゃれな空間を作る
テレビスタンドは構造上、必ず土台からテレビを固定する柱部分があります。
この柱部分に配線を隠すことが出来るため、すっきりとおしゃれな空間が思いのまま。
但し、肝心のコンセントとアンテナ端子が近くにないと台無しになるので注意が必要です。
上手に配線処理を考えたインテリア設計を行って下さい。
❸ おしゃれ
これは好みが別れるところですが、常識的な日本の生活とは違う雰囲気となることは確かですね。
重要なのは部屋全体の雰囲気とのマッチングです。
❹ 最適な視聴高さに調整が可能
実はここが一番の重要ポイント(最大メリット)なのです。
テレビにはやはり「最適な視聴高さ」というものがあり、特に問題視されるのが高すぎる視点です。
長時間視聴することの多いテレビは、出来るだけリラックスした状態で視聴しないと頸椎を痛めたり、過度なドライアイを招くなど弊害が沢山!
リラックスした状態になってみて下さい。
どうです?重い頭は若干前方に倒れ、目線も少しだけ下を向きませんか?
視聴距離により多少の差はありますが、最適な視聴高さは目線より下になるのが一般的。
最適なテレビスタンドを選べば、生活環境(視聴環境)に合わせた高さ調整も可能になり、健康にも有益なのです♪
テレビスタンドのデメリット
- 移動させるのが大変
- 耐震性は鵜呑みにしない
- 安価な製品は適合性が分かり難い
❶ 移動させるのが大変
テレビスタンドの大半は土台の薄い板で全体を支える構造です。
床との設置面は水平に土台の下面全てが設置しているため、重いテレビを設置したあとの移動が行えません。
もちろん、転倒しないよう気を付けながら「押したり」「引いたり」すれば動きますが、同時に床が傷つくことは容易に想像できます。
移動を行う際は、大人数人で持ち上げる手間がかかりますね。
もし、頻繁に移動したり、掃除を行いたいのであれば、キャスター付きの製品を選ぶ方法もあります。
❷ 耐震性は鵜呑みにしない
上述した通り、テレビスタンドは土台の薄い板が唯一の設置面となり、大きな頭(テレビ)を支えています。
上部が下部より重い場合バランス的に不安定であることは、誰しも理解しているところでしょう。
各社、その点については独自の耐震試験などで不安を和らげる施策を行っています。
しかし、地震の揺れは「想定」どおりとは限りません。
耐震性を鵜呑みにはせず、壁面へ固定するなど、しっかりとした安全対策を施すことをおすすめします。
お目当てのテレビスタンドでオプションの耐震部材があれば、迷わず購入することをおすすめします。
壁面へテレビ本体を固定する対策はテレビ台でも同じことですね。
❸ 安価な製品は適合性が分かり難い
これは後ほど詳しく解説しますが、安価なテレビスタンドには注意が必要です。
ECサイトを検索すれば、格安な製品が多く見つかりますが、その製品を販売(製造)している会社は信頼できるのでしょうか?
テレビスタンドを使用する場合、壁掛けと同様の規格(テレビ背面のネジ穴)を利用します。
しかし、手持ちのテレビが規格の範囲に合致していても設置が出来なかったということが発生しているのも事実。
規格の穴位置は、メーカーや機種によってその位置はバラバラです。
また、テレビ背面の構造(凹凸)も違います。
テレビへの適合情報は、単にネジ穴の規格だけでなく、具体的な機種品番が明示された製品を選ぶ方が安心なのは言うまでもありません。
万が一の場合も、信頼あるメーカーなら迅速に対応を行ってくれるでしょう。
「適合が分かり難い」けど安価で魅力的な製品が溢れているのもテレビスタンドのデメリットだと言えます。
テレビスタンドの種類
テレビスタンドの基本的な考えは変わりませんが、いくつかの種類(タイプ)があることを理解すると選択が絞りやすくなります。
視聴環境や使用方法にマッチした製品を見つけましょう。
壁寄せタイプと自立タイプ
一番分かり難いのが、壁寄せタイプと自立タイプの違いかもしれません。
壁寄せタイプのテレビスタンド
文字通り、上図のように壁へ寄せて使用することを前提に設計されたテレビスタンドです。
言い換えれば、壁方向(テレビ背面)への転倒リスクが大きい反面、壁掛けテレビに近い視聴環境が構築可能。
転倒のリスクは、壁へ近づけるほど小さくなります。
テレビスタンドと言えば、この壁寄せタイプが主流。
自立タイプのテレビスタンド
一方、自立タイプは壁に寄せることなく、上図の通り自由に設置場所を選べます。
しかし、転倒リスクを軽減するため、背面方向にも土台が大きくせり出しており、壁寄せとして使用する際は注意。
壁寄せタイプよりもテレビ画面が壁面から前面に出るため、壁とテレビの間にデッドスペースが生まれます。
但し、背面の掃除や配線のやり直しなど、移動せずに行えるというメリットもあるのも事実。
基本的には角(コーナー)のスペースを利用して、斜めに設置する場合に有効なテレビスタンドです。
動かせないタイプとキャスター付き
「動かせない」ことをテレビスタンドのデメリットとして取り上げましたが、キャスター付きで「動く」タイプも存在します。
頻繁に移動する人には便利な反面、地震などの際に移動してしまうリスクもあるので注意。
テレビスタンドによっては、固定させる器具がオプション設定されているので安心です。
ハイタイプとロータイプ
これまた文字通りテレビスタンドが「高い」か「低いか」。
恐らく、一般家庭の場合はハイタイプの必要性は低いでしょう。
特に大画面になるほど視点が上がるため、ソファーや椅子でテレビを視聴する際はロータイプでも理想的な視点よりも上がる傾向にあります。
この点については次の「7つのポイント」で詳しく解説致します。
テレビスタンドの選び方
本題のテレビスタンドの選び方ですが、大事なポイントは「7つ」!
- 基本はVESA規格に準拠
- 視聴環境とテレビスタンド
- 安心を買うなら適合済のテレビスタンドを選ぶ
- 適合したテレビスタンドにも注意する点がある
- 高さ調整機能は全てのテレビに適合しない
- 安全性や顧客対応は価格の差以上に大きい
- 耐荷重は必ずチェック
① 基本はVESA規格に準拠
テレビスタンドは壁掛けと同じ方法でテレビを設置します。
設置する際に必要となるのが、VESA(Video Electronics Standards Association)で定められた、FDMIというネジ穴の間隔を定めた業界標準規格。
故に大前提は、設置予定のテレビがVESA規格に準拠したネジ部の設計であることが必要です(VESAマウント)。
古いテレビを設置する際は、規格に準拠しているかを先ず確認しましょう。
② 視聴環境とテレビスタンド
テレビの視聴環境は家庭によって様々です。
ただ、一般的にはテレビの中心より30cm~50cm上から鑑賞することが良いとされています。
冒頭でも解説したとおり、目線を上方にしたままだと肩がこったり目が疲れますよね。
でも、50v型程度の大きさだとこの理論通りに実践できますが、大画面になればなるほど中心線は上となり実現は難しそう。
特にテレビスタンドの場合は、ロータイプでも65v型以上では理想の目線を確保できる製品は少ない。
大画面で理想的な目線より高くなる場合は、画面の中心が目線の高さより少しでも下の製品を選択しましょう。
この点が「一般家庭ではロータイプで十分」な理由です。
家庭用にロータイプのテレビスタンドをすすめる理由
目線の高さを考慮すると、座ってテレビを鑑賞することが多い家庭用にはロータイプのテレビスタンドが適していることが理解できたと思います。
更に分かり易く、65v型のテレビを例に具体的に表したのが下の図。
和室など床面に座る場合、65v型であれば理想的な目線の高さは直置きが最も適しているのが分かるでしょう。
これを基準にすると、通常の家庭で最も高い目線と想定されるダイニングチェアーでも、テレビスタンドで50cm前後上げれば十分なのです。
単純にテレビスタンドのスペックでは測れないことに注意
では、画面のサイズ(高さ)に合わせ、テレビスタンドに設置するテレビの中心線から逆算すれば高さを合わせられるのでしょうか?
実はそんなに単純ではありません。
テレビ本体のVESA規格の位置は、ほぼテレビのセンターにある機種もあれば、下寄りに設置されている機種もあるのです(下図=東芝レグザX9400)。
これを見れば分かる通り、VESA規格のネジ位置によってはテレビ取付後の目線の位置が大きく変わります。
理想的な視聴環境(目線)を意識したテレビスタンド選びは、取付予定のテレビ仕様も忘れずに考慮することが肝要ですね。
③ 安心を買うなら適合済のテレビスタンドを選ぶ
前半でも少し触れましたが、テレビスタンドを選択する際はテレビの機種番号まで正確に示した適合情報が必要です。
例えば、適合情報に「東芝レグザ55Z740X」というように、メーカー、画面のサイズ、機種が明示されていることが重要。
適合情報を示すメーカーや販社は、自社製品との適合を確認し、設置可能であることを保証しているわけです。
日本の会社が責任を持って適合を保証する製品であれば、仮に製品に不備があっても、また、疑問が生じても迅速に応えてくれるでしょう。
もちろん、躯体の頑丈さにも大きな違いはあるでしょうが、適合情報が最も大きな価格の差なのです。
無論、手探りで適合を調べる時間の無駄や、設置できなかった場合のリスクも回避できることは言うまでもありません。
④ 適合したテレビスタンドにも注意する点がある
「適合」したテレビスタンドでも安心は禁物。
テレビスタンドは各社のテレビに合わせて作られているわけではなく、テレビに合わせた設置方法が実は必要なのです。
テレビ背面に設置されたVESA規格のネジ穴の位置はテレビによって違うことは前述しました。
また、テレビは機種どころか画面サイズによってもネジ穴の位置やデザインが大きく異なる場合もあります。
先ずテレビスタンドが適合するVESA規格に合致することから始まりますが、最も重要なのがテレビのデザインに合わせたネジ止め。
そう、同じ「適合」という情報でも、機種やサイズによって「条件」が発生します。
主な条件はネジの長さとスペーサーの使用。
ほとんどの適合条件はテレビスタンドもしくはテレビの付属品で解決しますが、別途準備する必要が無いか見極めることが重要です。
テレビと適合しているとしたら、必ず「条件」を確認し、その「条件」を満たす方法を確認することが肝要ですね。
例えば以下の画像ですが、バズーカースピーカーが売りの東芝レグザZ720Xです。
大きく背面へ膨らんだスピーカーのデザインを考慮した「条件」に合う製品を選択する必要がありますね。
もし、VESA標準だけを鵜呑みにして安いテレビスタンドを購入したら失敗は免れませんが、適合した製品でも多くの条件がありそう。
この点をしっかり理解することで、後々後悔の無い買い物に繋がります。
⑤ 高さ調整機能は全てのテレビに適合しない
テレビスタンドの多くは「高さ調整可能」を売りにしています。
しかし、テレビの機種ごとにこの調整可能範囲を示しているメーカーや販社は残念ながらありません。
一部、東芝レグザの純正品では自社製品とのマッチングを開示していますが、そこには驚くべき事実が隠されていました。
東芝レグザ純正のテレビスタンドはスライド方式の高さ調整ではなく、設置の穴位置で高さを調整する仕組み。
しかし、一部の機種は指定の穴位置でしか設置できないのです。
この様に、機種の相性によっては、メーカーや販社が開示した通りの高さ調整が行えない場合があるので、必要な場合は問合せを行うべきでしょう。
前項で解説した東芝レグザZ720Xのような形状は、背面の凹凸によってテレビスタンドの背面と干渉する高さ位置があるかも?っと考え、特に注意すべきです。
⑥ 安全性や顧客対応は価格の差以上に大きい
「適合済の製品を選ぶ」理由でも解説しましたが、適合情報を開示しているメーカーや販社は信頼できる会社です。
一方で安価なテレビスタンドをECサイトで見つけることは容易ですが、概ね厳しく評価されていることをご存じでしょうか?
何故か総合評価の「☆」の数は多いのですが、内容をよく読むと不満点が満載です。
「☆」の評価を上げる施策は昨今のニュースでも注意が促されていますが、自作自演に場合が多いのでマイナス面をしっかりと確認することが重要。
特に目に付く不満は、製品の不具合や欠品、そしてそれらの問合せへの対応の悪さです。
顧客満足度(CS)は重要です。
更に、不具合に対し誠実な対応が行えないところの製品は安全なのか?という疑問。
製造物責任(PL法)の観点からもリスクがあり、価格の差が本当にメリットなのか?
疑問しか残りません。
⑦ 耐荷重は必ずチェック
最後の7つ目は、最も見落としがちな「耐荷重」について。
薄型テレビの重量は概ね軽量ですが、各社の独自機能(特にスピーカー容量)で重量は大きく変わってきますので必ず重量を把握しましょう。
そして、購入候補のテレビスタンドが設置予定のテレビ重量に十分耐えられるか以下を確認します。
CHECK!
- 総耐荷重
- ディスプレイ単体の耐荷重
先ず「総耐荷重」ですが、テレビスタンドの場合、オプションでラック棚などを追加で設置する可能性があります。
また、床面と設置する底板の上にも物を置くこともあるでしょう。
これらディスプレイ以外の設置機器も含め耐えられる重量が「総耐荷重」です。
サウンドバー、ハードディスク、その他機器をテレビスタンドに置く場合は、「総耐荷重」が合計重量を超えないテレビスタンドを選びましょう。
一方で、ディスプレイ設置部分の耐荷重を設定している場合もあります。
総耐荷重がオーバーしていなくても、ディスプレイ単体の荷重制限を超える場合は設置出来ないので注意して下さい。
テレビスタンドの選び方まとめ
日本では昔からテレビと言えば「テレビ台」という観念が根強い。
しかし、地デジへの移行以来、テレビの薄型化と軽量化が大幅に進み「壁掛け」という方法を取る家庭も徐々に増えてきました。
テレビの「壁掛け」によって部屋を広く使用することが可能となり、何よりも近未来的な生活を予感できるそのスタイルはとてもスマートに映ります。
一方、大事なマイホームの壁に穴を開けることについて抵抗のある人が少なくないのも事実です。
また、賃貸住宅であれば穴を開けるべきか否かの葛藤以前に、そもそも壁掛けが出来ないという問題もあるでしょう。
この様に「壁掛けテレビ」という楽しみ方は、この先もごく限られた一部の人たちの楽しみ方に終始しそうです。
そんな「壁掛け」の悩みを払拭できる「テレビスタンド」は、逆にこの先も需要を増やす可能性が高い新しいテレビスタイルと言えますね。
是非この記事を参考に、安心の「テレビスタンド」ライフを楽しんで下さい!
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