TOSHIBA REGZA 液晶テレビ Z740Xの徹底評価。
前回のセールスポイントに引続き、2回目の今回は視聴環境の点から評価を行います。
価格よりも機能を重視
こだわり派
価格がいくら高くても、こだわりの機能には絶対に妥協をしないのだ。
機能と価格のバランスを重視
リーズナブル派
自分の生活にマッチした買い物に拘り、価格に見合わない製品は絶対に購入しないわ。
機能そこそこで価格を重視
コスト重視派
価格が安ければ多少機能が劣っても構わない。一般家庭でハイスペックは不要だね。
では、各人の趣向を踏まえてこの製品を評価して行きましょう♪
4K液晶テレビ 東芝レグザ Z740X おすすめの「視聴環境」
視聴環境(特に部屋の明るさ)の影響を受け難いのが液晶テレビ最大のメリットということは再三お伝えしております。
バックライト方式の液晶テレビは自発光方式の有機ELテレビと違い、「輝度」の面で圧倒的に有利なだけではなく省エネ性能も高い。
良いことずくめの液晶テレビですが、当然映像の美しさは有機ELテレビに負けます。
また、「視野角」についても有機ELテレビよりも劣りますが、IPS方式の液晶が誕生し、その弱点も最早過去の話。
しかし、新しいZ740XはIPS方式から視野化が狭い(と言われる)VA方式へ方向転換!
二世代前のZ720Xから続く悪しき不具合「斑点(オセロ)現象?」を回避するための策と概ね想像できます。
でも、気になるのは東芝らしい映像美が失われていないかですよね・・・。
安心して下さい!
2月の発売時より何度も気になる部分を視聴し続けた結果、むしろ落ち着きのある映像に仕上がっていることが分かりました。
当然、キラキラのIPSパネルと横並びすれば若干地味ですが、VAパネルらしい深いコントラストに大人の魅力を感じます。
最も気になる視野角ですが、毎度真横から見たり色々と試しましたが昔のような白浮きにはならず、普通に観ればIPSとの違いは感じられません。
この点は既にソニーが相当改善しているので、10年以上前のVAパネルの印象しか無い人は是非この機会に確認することお勧めします。
- Z740Xは液晶テレビなので輝度十分なため明るい部屋でも見やすい
- Z740Xはノングレアに近いパネルのため反射が少ない
- Z740XはVA方式の液晶パネルへ全面リニューアルしたがVAの弱点は克服済(個人差はありますよ)
レグザZ740Xに採用されたVAパネルについて
VAパネルを論じる前に、先ずは今まで使用していたIPSパネルの強みと弱みをおさらいしましょう。
- 鮮やかかつ優れた色再現
- 視野角が広い(ほぼ有機EL並)
- 遮光性が低い(黒がボケる)
- コストが高め
IPS液晶パネルは鮮やかな場面が得意で、家族大勢で同時視聴する際も視野角が広くリビングなどへの設置に最適です。
従来のVAパネルを知る人にとって、ここがZ740X購入で先ず躊躇するところでしょう。
一方、IPSはバックライトの光を完全に遮断出来ないため、黒い場面に光が漏れ、コントラスト(黒と白の表現の深さ)が低いという弱点があります。
故に、昔からマニア向けの液晶はVAで、ソニーもそこに拘り続けるわけですね。
では、VAパネルの強みと弱みを見てみましょう。
パネル方式 | 白の明るさ | 黒の明るさ |
---|---|---|
有機ELパネル | 1,000,000 | 1 |
VAパネル | 5,000 | 1 |
IPSパネル | 2,000 | 1 |
- 遮光性が高く黒の表現が秀逸
(コントラストが高い)
- 視野角が狭い
- 色再現に偏りが生じやすい
昔のVAパネルは、少し横へ行くだけで、暗くなったり白浮きしたりと見難くなっていました。
しかし、マルチドメインという方法で視野角の改善が既に施されています。
既知の情報ではそれでも50度以上の角度までと聞いていましたが、実際に視聴してみると178度の視野角を持つIPSパネルとそん色の無いレベル。
発色性については、多少ギラつき感のある華やかなIPSには及ばないものの、滲みの無い引き締まった映像でこれはこれで魅力的です。
また、昔は弱点とされた「色再現の偏り」も感じることはなく、テレビとして安定した映像を送り続けることが可能でしょう。
先ずはテレビの設置環境をよく考慮し、展示品で「最悪」の角度を確認してから満足の行く買い物を致しましょう。
- VAパネル化によって黒表現の魅力が向上
- 視野角は想像していたよりも広く置き場所を選ばない
- パネル表面がよりノングレア寄りとなり反射が更に軽減
昔のVAパネルをイメージすると全く別物であることに驚きます。しかし個人差は否めないので、自身の視聴環境を確認し、必ず自分の目で確かめましょう。
REGZA Zシリーズ特有の「斑点(オセロ)」問題は克服?
この点も何度か確認しましたが、ハッキリとした再現は行えませんでした。
REGZA Zシリーズの不具合は、パネルのアッセンブリに起因していると言われ、今回のVAパネル化によって克服した可能性があります。
個体差も大きいため、今後の動向には引続き注目です。
⇒ 一部薄っすらと残像がある個体も出る模様。65型では四隅が若干暗くなることも
私のZ720Xでも同事象は起こりますが、正直、毎日使用しているため現在ではどうでもいい状態です。普通に視聴する分には、多機能であることの方が重要かもしれません。
何れにしても、コスパを重視する人は機能と価格のバランスを見て、慎重に選べば良いだけの話です。
テレビサイズの選び方
TOSHIBA REGZA Z740Xのサイズバリエーションは50型、55型、65型の三つ。
前機種にあった「43型」は廃止となり(発表時点)、「49型」は「50型」へ移行したことが大きな相違点です。
「43型」は最小の高機能テレビと評価が高かった分、無くなるのは残念ですが、有機ELテレビが小型化路線へ参入し始めたことも要因の一つでしょう。
とは言え、サイズ選びは「価格面」と「設置場所の確保」のキーワードに変わりはありません。
サイズ選びの基本は知っておいて損は無いので、主な視聴ソース(4K or HD)を基準に一般的な解釈を解説します。
視聴距離 | 4K | フルHD |
---|---|---|
200cm (6畳) | 100型 (インチ) | 52型 (インチ) |
350cm (8畳) | 190型 (インチ) | 94型 (インチ) |
- 地デジ放送メインの狭い部屋であれば「55型」を視野に
- それ以外の場合はより大きいサイズがおすすめ(予算次第)
視聴距離と画面サイズの記事はこちらから‼
Z740X おすすめの「設置スペース」
TOSHIBA REGZA Z740X を設置する際に必要となる理想的なスペースを解説します。
なお、本シリーズより「43型」は廃止となり、「49型」も「50型」へ変更となったことを再度付記しておきます。
50Z740X(50型)
Z740X 50型(インチ)の重量
総重量 | 本体のみ | 卓上スタンドのみ |
---|---|---|
17.5㎏ | 16.8㎏ | 0.7㎏ |
Z740X 50型(インチ) テレビ本体の必要スペース
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き |
---|---|---|
1,200㎜ (120㎝) | 800㎜ (80㎝) | 300㎜ (30㎝) |
Z740X 50型(インチ) テレビ台のサイズ
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き | 耐荷重 |
---|---|---|---|
1,600㎜ 以上 (160㎝) | 400~500㎜ (40~50㎝) | 350㎜ 以上 (35㎝) | 25㎏ 以上 |
50型の場合は「目線の高さ」に注意して下さい。
重量はさほど問題になりません。
普段の視聴環境をよく理解して、最適な高さとなるテレビ台を選択することがカギ。
55Z740X(55型)
Z740X 55型(インチ)の重量
機種 | 総重量 | 本体のみ | 卓上スタンドのみ |
---|---|---|---|
Z740X | 20.0㎏ | 19.2㎏ | 0.8㎏ |
旧Z730X | 19.5㎏ | 18.8㎏ | 0.7㎏ |
Z740X 55型(インチ) テレビ本体の必要スペース
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き |
---|---|---|
1,250㎜ (125㎝) | 800㎜ (80㎝) | 300㎜ (30㎝) |
Z740X 55型(インチ) テレビ台のサイズ
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き | 耐荷重 |
---|---|---|---|
1,800㎜ 以上 (180㎝) | 360~450㎜ (36~45㎝) | 350㎜ 以上 (35㎝) | 25㎏ 以上 |
55型は卓上スタンド込で500g、本体のみで400gほど重量が増加しています。
とは言え、誤差範囲なのでテレビ台やテレビスタンドの選択には問題はありません。
人気の55型の場合はテレビ台の選択肢が豊富なので、スタンド型、高級家具風のテレビなど、予算に合わせたチョイスが行えます。
65Z740X(65型)
Z740X 65型(インチ)の重量
機種 | 総重量 | 本体のみ | 卓上スタンドのみ |
---|---|---|---|
Z740X | 27.0㎏ | 26.1㎏ | 0.9㎏ |
旧Z730X | 27.0㎏ | 26.2㎏ | 0.8㎏ |
Z740X 65型(インチ) テレビ本体の必要スペース
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き |
---|---|---|
1,500㎜ (150㎝) | 950㎜ (95㎝) | 400㎜ (40㎝) |
Z730X 65型(インチ) テレビ台のサイズ
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き | 耐荷重 |
---|---|---|---|
2,700㎜ 以上 (270㎝) | 360~450㎜ (36~45㎝) | 400㎜ 以上 (40㎝) | 30㎏ 以上 |
65型は本体のみであれば100gだけ軽量化が図られました。
VAパネルの弱点である視野角の狭さはほぼ感じられないほど改善されていますが、それでも大型画面、設置場所はある程度考えた方が良さそうです。
重量的にはさほど気にするレベルでは無いので、出来るだけ真正面から視聴する環境を中心に想定。
壁に近づけることで視野角は上がるので(部屋が大きく使える)、スタンド型を中心に検討することをお勧めします。
Z740Xを理想的な高さで視聴できるテレビ台
ここでは、レグザZ740Xを最適な高さに関する理由と、理想的な高さで視聴するためのテレビ台の高さに言及します。
上図は、一般家庭でテレビを視聴するパターン別に、テレビサイズ毎に目線の高さをイメージした内容です。
視点の高さから左下の様にテレビ台やテレビスタンドの数値を算出していますが、基本は座椅子の高さを目線の中心線に置けば大抵のパターンに当てはまるのが分かるでしょう。
この図を参考に、Z740Xにマッチする理想的な視聴高さを探ります。
Z740Xのテレビ台を選ぶ際の注意点
最適なテレビ台のサイズについて結論を出す前に、東芝レグザZ740Xを設置する際の注意点を確認しましょう。
レグザZ740X卓上スタンドの特殊性
レグザZ740Xは省スペースタイプなので置き場所には困らないでしょう。
このデザイン好きだわ。意思を感じる。
Z740Xの卓上スタンドは三世代継続ですね。
では、次に重さを確認しましょう。
レグザZ740Xの卓上スタンド重量
数値を見れば分かる通り、重くもなく、かと言って軽すぎるわけでも無い絶妙な匙加減です。
ハイエンド液晶にしては軽い感じがするけど?
確かに他社の場合は1kg超えも珍しくありませんが、エントリーモデルより質感は間違いなく上ですよ。
CHECK!
- 卓上スタンドの幅は省スペース対応
- 重さも気にならない
参考までに比較的リーズナブルなテレビ台を紹介しています。
コスト優先で選択するなら(最大65型)
- 高さ28.2㎝でほぼ全サイズで最適な視聴高さを実現可能
- 人気商品なのでクチコミ多数
- 高級感が薄い
高さ調整可能で安心の朝日木材加工(最大65型)
- 31.8㎝と43.8㎝の2つの高さが選べほぼ全サイズで最適な視聴高さを実現可能
- 一部の色をおしゃれに変えられる
- 耐荷重注意
最大77型まで対応可能な朝日木材加工のローボード
- 高さ31.8㎝でほぼ全サイズで最適な視聴高さを実現可能
- サイズは幅80㎝から177㎝まで6バリエーション
- 組立必要
Z740Xを理想的な高さで視聴できるテレビスタンド
基本的な考え方はテレビ台選びと同じです。
しかし、テレビスタンドの場合は「壁掛け」同様にテレビスタンドを接続するテレビ本体のVERSAというネジ位置が高さに影響を与えます。
ただ単に台の上に置くだけなら簡単ですが、テレビスタンドの場合、接続位置を確認するだけでは接続後のテレビ画面のセンター位置は分かりません。
各機種の各サイズでVESA位置が異なるため、テレビスタンドの選定は少し複雑なことを先ずは理解しましょう。
レグザZ740Xとテレビスタンドの相性
サイズ的には売れ筋が中心なので、テレビスタンドの選択肢は多いでしょう。
但し、Z740Xに適合したテレビスタンドから、最適(もしくは自身が求める)な視聴高さになる製品を選ぶことが重要です。
レグザZ740Xはテレビスタンドがマッチする
レグザZ740Xをテレビスタンドに取り付けた際、目線の高さはイメージ通りになりそうです。
どうして?
テレビ背面にあるテレビスタンドと接続する「VESA位置」が影響しています。Z740XのVESA位置は全サイズほぼセンターに位置しており、設置後のイメージが掴み易いのです。
テレビ台みたいに理想のセンター位置「80cm」をクリアーする適合製品はどうなんだろう?
これも選択肢が豊富で、各サイズのベスト3に入るテレビスタンド全てが高得点の内容でした。ズバリのものを以下に紹介します。
RF-590が面白いのは下方向であれば無段階に調整が可能で、下限へ調整すれば全ての視聴位置でベストな状態となります。耐荷重も100kgと最高水準のレベルで安心ですね。
50型は65/55型にマッチしたRF-590の弟分に位置するRF-570で最適な視聴環境を構築可能です。
テレビスタンド欲しかったけど、何が適合するか分からなかったんだ。こうやって適合する最適な製品を紹介されると選びやすいね。
REGZAなら純正のテレビスタンドも選べる
CHECK!
- 壁掛け金具や壁への設置工事は不要
- 大画面テレビを省スペースで設置
- 左右に約8度テレビの向きが調整可能
- ケーブル類はすべて裏側に配線
安心を買うなら断然レグザ純正品ですね。
わしは価格が高くても純正品にこだわるのだ。
値段はもちろん考えるけど、トータル的なバランスを考えるならREGZA専用テレビスタンドを購入するのがベストね。
東芝レグザ純正テレビスタンド
テレビスタンドの選び方については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にして下さい。
失敗しない「テレビスタンド」の選び方~7つの重要ポイントを解説
また、Z740Xに最適なおすすめのテレビスタンド情報はこちらを見れば全て分かります。
レグザZ740X 設置スペースの最終評価
それでは、Z740Xの設置スペースに関して最終評価を行って下さい。
評価:5.0
設置スペースに減点要素ってあるのか?液晶テレビに興味はないけど、これで十分なのだ。
評価:3.0
前機種とサイズも重量もほとんど変化ないのなら、同じ点数でOKね。
評価:3.0
引き続き、テレビの脚も台を選ばない省スペース設計だし、普通の評価で良くない?でも、結構重要なことだね「省スペース設計」。
テレビ台、テレビスタンド選びは「おしゃれでおすすめなテレビ台選びで最も重要な基礎知識を忘れていませんか?」で書いた通り耐荷重性能が重要です。
4K液晶テレビ Z740 の「視聴環境」総合評価
では、これまで確認したZ740Xの視聴環境について総合評価を行ってもらいましょう。
評価:3.8
わしはVAパネルも好きなので、従来通りの評価なのだ。
評価:3.5
従来のデザインを踏襲して、卓上スタンドは省スペースタイプで軽量なのは引続き評価できるわ。VAパネルはプラマイでIPSパネルとイコール!
評価:3.5
VAパネルの視聴環境は減点するほどの要素では無いね。なら、大きくデザインも変わっていないし同じ評価だね。
省スペースの踏襲が引続き高評価です。また、VAパネルの視聴環境もあまり皆さん気にならないようですね。
では、次は「機能」について、じっくり評価しましょう。以下のリンクから移動して下さい。
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東芝レグザ関連の情報はこちら