【パナソニック4K液晶ビエラJX950】前モデルHX950との違いと進化ポイントを解説

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2020年モデルのパナソニック4K液晶ビエラHX950は衝撃的だった。

4K有機ELビエラのフラッグシップモデルと同様に、独自設計・自社工場組立を液晶パネルにまで横展開したからだ(2020年モデルHX950)。

また、パナソニックビエラが唯一採用する立体音響のイネーブルドスピーカーについても4K液晶ビエラHX950が初の試みとなった。

そんな最も贅沢な機能を有すHX950の後継機が「4K液晶ビエラJX950」。

前期、他社製品とは一線を画す進化を遂げたパナソニックのハイエンド4K液晶ビエラは何が変わったのだろうか?

パナソニック4K液晶ビエラ「JX950」パナソニックビエラ公式

  • 65v/55v 4月23日発売
  • 75v 6月下旬発売予定
この記事の著者
nigaoemaker(普通2)

長年製造業に従事し豊富な知見を活かした分析が得意なブロガー
えだまめくん
edamamekun

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JX950とHX950の違い(画質の進化)

先ず前提として、スペック上は同じ機能のままでもモデルチェンジの際は細かなチューニングを行うので必ず前モデルよりも仕上がりが良くなっています。

今期のJX950も大きな変化の一つである「プレミアム液晶ディスプレイ」については大きな方針転換は無いものの、生産性の向上や細かな改善は盛り込まれているでしょう。

特筆すべき画質の改善点は以下に挙げる5つで、ソフト面でフラッグシップモデルと同様の変化が伺えます。

画質の進化ポイント
  1. シーンに合わせた映像の最適化「オートAI画質」
  2. 「ハイブリッドトーンマッピング」で明部をリアルに再現
  3. HDR規格の拡大「HDR10+ ADAPTIVE」「Dolby Vision IQ」
  4. HDMI2.1規格の4K120p入力に対応「ゲームモード エクストリーム」
  5. プロ仕様の画質設定調整が実現する「キャリブレーション」

❶シーンに合わせた映像の最適化「オートAI画質」

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今期のパナソニックは「AI」技術の強化が肝の一つで、JX950も新技術よって高画質化を狙っています。

オートAI画質は100万超の映像シーンから学習用データベースをディープラーニングを活用してAIが学習し、シーン認識アルゴリズムを生成するという技術。

HX950との違いとして、コントラスト、明るさの表現がアップし、暗い場面は細部を明確にし、明るい場面では色合いが鮮やかになることが期待できます。

❷「ハイブリッドトーンマッピング」で明部をリアルに再現

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地味で分かり難い技術名ですが、パネルの進化に伴う照度アップによって引き起こされる明るい部分の「色抜け」を改善する重要な制御技術。

HDR信号(HDR10/HDR10+)入力時に、HDRトーンマッピング処理を動的に変化させることで、色抜けや色飛びの無い鮮やかな映像を再現します。

これもフラッグシップモデルJZ2000と同様の技術を導入したHX950との違いです。

❸HDR規格の拡大「HDR10+ ADAPTIVE」「Dolby Vision IQ」

4hdr_1

HDR規格の対応力がテレビ業界ではトップクラスのパナソニックですが、4K液晶ビエラ JX950でも新たに「HDR10+ ADAPTIVE」と「Dolby Vision IQ」が追加されました。

使用目的は、HDR10+やDolby Visionの視聴時「高輝度映像を部屋の明るさに合わせて自動調整」させること。

前モデルでは「Dolby Vision IQ」でさえ有機ELビエラにしか搭載されなかったものを、今期の液晶ビエラでは「HDR10+ ADAPTIVE」と共に同時搭載されHDR規格の差が無くなりました。

パナソニックビエラのHDR規格は他社の追随を許しません。

❹HDMI2.1規格の4K120p入力に対応「ゲームモード エクストリーム」

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テレに搭載される外部端子であるHDMIの使途は、モデルチェンジの度に少しずつ進化しています。

「HDMI2.1」に規定される機能について、前期の進化は「eARC」への対応でしたが、今期は「4K 120pの入力」の対応と共にALLM(低遅延モード)、VRR(画面割れ防止)、AMD FreeSync™ Premium対応が一つの目安。

基本的にはテレビゲームに対応する技術ですが、将来的には映像全体への横展開も考えられます。

現状はゲーマーにしか恩恵はありませんが、テレビの使途はいつ変わるか分からないので有るに越したことはないでしょう。

ちなみに120pとは、1秒間に60個の写真で動画を動かしていたものを倍の120個で動かすことが出来るという技術。

よく言う「カクカク」した映像が避けられ、JX950はHX950より滑らかな映像でゲームが楽しめるのです。

❺プロ仕様の画質設定調整が実現する「キャリブレーション」

pana_calibration

テレビの高画質化が進み、消費者のテレビ選択は4Kなどの「高画質」を求めることが一般的になっていますが、せっかく買った高画質テレビを出荷そのままの状態で視聴しているのではないでしょうか?

そう、ほとんどのユーザーは高画質なポテンシャルを秘めたテレビを購入しても、本当の実力を発揮できていないのです。

テレビの基本的な色作りは各社の方針でまちまち。最も「売れる」と考えられる色作りで出荷されるのが普通でしょう。

その色作りが好みならそれはそれで問題ありませんが、映像ソースの意図する色作りや実際の雰囲気を忠実に再現したい場合はキャリブレーションの調整が必須です。

身近な例を挙げれば、事前にキャリブレーションされたオートのシネマモードを見て下さい。

目の前の映像はさっきまで見ていた鮮やかな毒々しい色合いから、暗く、薄い、ちょっとボケた感じの映像へ変わりませんか?

でもそれで良いのです。

映画とは本来暗い場所で観るもので、昼間のリビングでは少々見難いのは当たり前。でも、暫くすれば普段見ているドラマとは違う立体感が感じられるはずです。

JX950に搭載されるキャリブレーションはプロ仕様を謳っていますので、細かい調整はよほどこだわりのある人でないと難しいかもしれませんが、高画質テレビのポテンシャルを引き出す重要な機能。

今までは有機ELビエラにしか搭載されていませんでした。

高画質にこだわるパナソニックビエラの本気度を感じつつ、液晶ビエラでも自分の好きな色を表現させましょう。

JX950とHX950の違い(音質の進化)

音質についても画質同様で、前期の目玉であったイネーブルド技術を含むスピーカー関連ハード的な変化は見られない

ハード面の良さを更に向上させるソフト面の強化のみでマイナーチェンジっぽい色合いですが、活用度が曖昧で不満の多かったBluetoothが地味に進化しています。

音質の進化ポイント
  1. 「オートAI音質」の採用
  2. Bluetoothオーディオ連携

❶「オートAI音質」の採用

Auto_AI_s3

JX950では、映像部分でも採用された「オートAI」が音質の面でも寄与しています。

これは、クリア音声のような人間の声を単純に大きくする技術とは違い、映像ソースの内容を判断し最適な音場になるようAIが自動調整します。

なお、フラッグシップモデルのJZ2000で取り上げた「ボイスエンハンサー」は、前モデルのHX950から採用されています。

❷Bluetoothオーディオ連携

sound_bluetooth1

お待たせしました!

パナソニックビエラもやっとソニーブラビア並みに「Bluetooth」を活用する時代へ突入です。

後述するリモコン本体もBluetoothで操作できるので(ON/OFFは赤外線)、リモコンの性能はソニーブラビアと肩を並べました。

但し、Bluetooth送信は同時に2台までしか転送できませんので注意しましょう。

JX950とHX950の違い(機能の進化)

今期のパナソニック4K液晶ビエラJX950で進化した基本機能は2つ。更にサイズバリエーションも変化。

機能の進化ポイント
  1. 新4K衛星放送 2番組同時録画(録画機能の進化)
  2. リモコンの進化
  3. サイズバリエーションの追加(75型)

❶新4K衛星放送 2番組同時録画(録画機能の進化)

前モデルでは各社BS4K放送のチューナー内蔵は当たり前となり、多くがダブルチューナー搭載の機種へ変化しました。

これによってBS4K放送視聴中でも、別のBS4K放送の録画と地デジなどを同時に録画可能となったのです。

■HX950で対応可能な同時録画

録画\視聴4K放送地デジBSCS
4K放送同時録画同時録画
4K放送
地デジBSCS
同時録画同時録画
地デジBSCS
地デジBSCS
同時録画同時録画

4K液晶ビエラJX950シリーズでは、上表の同時録画対応に加え、BS4K放送視聴中でもBS4K放送2番組の同時録画が可能となります。

■JX950で進化した録画機能

録画\視聴4K放送地デジBSCS
4K放送
2番組同時録画中
録画中の
1番組が視聴可能
同時録画

BS4Kのチューナー数は従来通り「2つ」なので、4K放送視聴時に4K放送を2番組録画する際は視聴中の1番組を含むという前提なので注意しましょう。

新4K衛星放送 2番組同時録画に対応するビエラにおすすめのHDDは「パナソニックビエラにおすすめのテレビ録画用外付けハードディスク」でまとめて紹介しています。

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❷リモコンの進化

bluetoothremocon1

音声操作機能が今や当たり前のテレビ用リモコンですが、JX950では従来のHX950に対し根本的な改善を施してきました。

■JX950 vs. HX950リモコンの違い

項目JX950HX950
重量133.6g
電池含む
185.0g
電池含む
電源単4型乾電池
2本
単3型乾電池
2本
通信
方式
Bluetooth
&赤外線
赤外線
音声
対応
ビエラ音声操作
Google
Alexa
ビエラ音声操作

今期のパナソニックビエラはリモコンにも注目です。

リモコン本体が乾電池などの変更で重量が約30%削減し、従来はビエラ独自の操作にしか対応していなかった音声機能について、GoogleアシスタントとAmazon Alexaも使用できるようになりました。

そして最も大きな進化ポイントは通信方式に「Bluetooth」が加わったことがポイント。

赤外線ではリモコンをテレビの受光部へ向けて操作する必要がありましたが、Bluetoothでペアリングすれば方向に関係なくテレビとの通信が行えるでかなり便利。

但し、電源の「入」「切」は従来の赤外線方式なので注意。

Bluetooth対応機器との連携も含め、Bluetoothを本格的に活用し始めた今期のパナソニックビエラです。

普段使いには嬉しい、HX950との違い(進化)ですね。

❸サイズバリエーションの追加(75型)

jx950_75v

前モデルHX950のサイズ展開は65型と55型の2バリエーションでしたが、今期のJX950では新たに「75型」のラインナップが加わりました。

4K液晶テレビは有機ELテレビと比べお手頃な価格なので、超大画面のニーズが高まってきています。

サイズバリエーションに関して少し消極的だったパナソニックビエラも、他社や市場の動向を鑑みて選択幅の広がった製品展開へシフトしていることが嬉しいですね。

HX950とは違い、サイズ選択肢の広がったパナソニック4K液晶ビエラです。

JX950と前モデルHX950の違いまとめ

本記事ではパナソニック4K液晶ビエラのハイエンドモデルJX950と前モデルHX950との違いと進化ポイントについて書きました。

前モデルHX950と比較すると少し控えめな変化に留まった感じのJX950。

前期の進化が大きかった分、マイナーチェンジ枠に留まるのは仕方ないですね。

JX950はハイエンド液晶として、有機ELテレビまで必要は無いけど盛りだくさんの機能が欲しい人に最適な機種と言えるでしょう。

前モデルHX950からの変化が少なかった分、価格が下がってから購入することをおすすめします。

販売開始後、価格が安定したら買い時についても記事を書きますのでお楽しみに。

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