TOSHIBA REGZA 液晶テレビ Z730Xの徹底評価。
前回のセールスポイントに引続き、2回目の今回は視聴環境の点から評価を行います。
価格よりも機能を重視
こだわり派
価格がいくら高くても、こだわりの機能には絶対に妥協をしないのだ。
機能と価格のバランスを重視
リーズナブル派
自分の生活にマッチした買い物に拘り、価格に見合わない製品は絶対に購入しないわ。
機能そこそこで価格を重視
コスト重視派
価格が安ければ多少機能が劣っても構わない。一般家庭でハイスペックは不要だね。
では、各人の趣向を踏まえてこの製品を評価して行きましょう♪
4K液晶テレビ 東芝レグザ Z730X おすすめの「視聴環境」
視聴環境(特に部屋の明るさ)の影響を受け難いのが液晶テレビ最大のメリット。
自発光方式の有機ELテレビと違い、明るさを上げられるバックライト方式の液晶テレビは「輝度」の面で圧倒的に有利です。
また、バックライトはLEDを採用しているため、省エネ性能と色切れが良くなっていることも利点と言えるでしょう。
そして、リビングなど色々な角度で視聴する際に問題となる「視野角の狭さ」については、IPS方式の液晶テレビであれば問題ありません。
※但し、Z730Xには注意が必要!(この後解説します)
レグザZ730Xは65型だけパネル方式が異なる!
有機ELテレビと比較して、LEDバックライト液晶は視聴環境的にはメリットが上回ります。
これは、IPS液晶を採用することで2つの利点を得られることが大きな理由。しかし、当然弱みもあるので、ここでおさらいしましょう。
- 鮮やかかつ優れた色再現
- 視野角が広い(ほぼ有機EL並)
- 遮光性が低い(黒がボケる)
- コストが高め
IPS液晶パネルは鮮やかな場面が得意で、家族大勢で同時視聴する際も視野角が広くリビングなどへの設置に最適です。
しかし、バックライトの光を完全に遮断出来ないため、黒い場面に光が漏れ、コントラスト(黒と白の表現の深さ)が低いという弱点があります。
コントラスト表現の弱さを克服した液晶方式が「VAパネル」と呼ばれ、今回、Z730Xの65型だけに採用されています。
Z730Xの65型を検討中の方はパネルの違いをしっかり把握して下さいね。
VAパネルの強みと弱みを見てみましょう。
パネル方式 | 白の明るさ | 黒の明るさ |
---|---|---|
有機ELパネル | 1,000,000 | 1 |
VAパネル | 5,000 | 1 |
IPSパネル | 2,000 | 1 |
- 遮光性が高く黒の表現が秀逸
(コントラストが高い)
- 視野角が狭い
- 色再現に偏りが生じやすい
以前のVAパネルは、少し横へ行くだけで、暗く、見難くなっていましたが、マルチドメインという方法で視野角の改善が施されています。
とは言え、せいぜい50度程度までで、178度の視野角をカバーするIPSパネルには及びません。
また、美しさと色表現に定評のあるMacBookのRetina Display もIPS液晶の応用技術(AH-IPS)で、VAパネルは色表現が劣ると言わざるを得ません。
Z730X 65型は大勢で視聴する用途よりも、真正面から視聴する環境が選択の要素となります。
- 65型は黒表現が得意な「VAパネル」を採用
- 43型、49型、55型は色鮮やかな表現を得意とする「IPSパネル」を採用
65型のパネルが違うことをしっかり理解して機種を選択しましょう。
REGZA Zシリーズと言えば あの気になる問題はどうなった?
Z730Xの前機種であるZ720Xは、他社に先駆け4Kチューナーを内蔵した戦略的な機種です。
しかし、LEDバックライトの斑点が白画面時に映り込むという不具合が発生し、某大型掲示版では連日のように話題となりました。
Z730Xでは当然改善策を講じているものの、残念ながら似たような現象は継続している模様です。
LEDバックライト方式は他社も採用するスタンダードな映像技術ですが、パネルのアッセンブリを行う際の技術力に差があるのかもしれません。
私もZ720Xを使用していましたが、確かに真っ白な場面は気になります。でも、タイムシフトなど機能豊富でそれを忘れさせます。
REGZAは他社より若干お安めになっているのは、この辺りも原因の一つでしょう。
コスパを重視する人は、機能と価格のバランスを見て、更に不具合情報も看過しつつ購入を検討して下さい。
テレビサイズの選び方
TOSHIBA REGZA Z730Xのサイズバリエーションは43型、49型、55型、65型の四つもあります。
様々な生活環境でチョイス出来るように配慮した結果でしょう。これは有機ELテレビのようなマニアック路線とは違いますね。
即ち、サイズ選びは「価格面」と「設置場所の確保」がキーワードとなります。
サイズ選びの基本は知っておいて損は無いので、主な視聴ソース(4K or HD)を基準に一般的な解釈を解説します。
視聴距離 | 4K | フルHD |
---|---|---|
200cm (6畳) | 100型 (インチ) | 52型 (インチ) |
350cm (8畳) | 190型 (インチ) | 94型 (インチ) |
- 地デジ放送メインの狭い部屋であれば「55型」を視野に
- それ以外の場合はより大きいサイズがおすすめ(予算次第)
視聴距離と画面サイズの記事はこちらから‼
Z730X おすすめの「設置スペース」
TOSHIBA REGZA Z730X を設置する際に必要となる理想的なスペースを解説します。
43Z730X(43型)
Z730X 43型(インチ)の重量
総重量 | 本体のみ | 卓上スタンドのみ |
---|---|---|
13.5㎏ | 13.0㎏ | 0.5㎏ |
Z730X 43型(インチ) テレビ本体の必要スペース
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き |
---|---|---|
1,000㎜ (100㎝) | 700㎜ (70㎝) | 300㎜ (30㎝) |
Z730X 43型(インチ) テレビ台のサイズ
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き | 耐荷重 |
---|---|---|---|
1,400㎜ 以上 (140㎝) | 500~600㎜ (50~60㎝) | 350㎜ 以上 (35㎝) | 20㎏ 以上 |
Z730X 43型の場合、質量が13.5kgとPanasonic GZ855 43型(約17.0kg)よりも軽いことが大きな特徴です。
43型自体小さく、更に重さも気にしなくて良いので、置き場所にはさほど困らないでしょう。
ただ、一つだけ注意したいのが「目線の高さ」です。
大型テレビが中心の昨今、低めのテレビ台が多く流通しているため、選択を誤ると椅子やソファーから視聴する場合少し見づらくなります。
普段の視聴環境をよく理解して、最適な高さとなるよう選択して下さい。
49Z730X(49型)
Z730X 49型(インチ)の重量
総重量 | 本体のみ | 卓上スタンドのみ |
---|---|---|
16.5㎏ | 15.8㎏ | 0.7㎏ |
Z730X 49型(インチ) テレビ本体の必要スペース
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き |
---|---|---|
1,200㎜ (120㎝) | 800㎜ (80㎝) | 300㎜ (30㎝) |
Z730X 49型(インチ) テレビ台のサイズ
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き | 耐荷重 |
---|---|---|---|
1,600㎜ 以上 (160㎝) | 400~500㎜ (40~50㎝) | 350㎜ 以上 (35㎝) | 20㎏ 以上 |
49型の場合は43型同様に「目線の高さ」に注意して下さい。
重さはこちらも軽く問題ありません。
普段の視聴環境をよく理解して、最適な高さとなるテレビ台を選択しましょう。
55Z730X(55型)
Z730X 55型(インチ)の重量
総重量 | 本体のみ | 卓上スタンドのみ |
---|---|---|
19.5㎏ | 18.8㎏ | 0.7㎏ |
Z730X 55型(インチ) テレビ本体の必要スペース
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き |
---|---|---|
1,250㎜ (125㎝) | 800㎜ (80㎝) | 300㎜ (30㎝) |
Z730X 55型(インチ) テレビ台のサイズ
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き | 耐荷重 |
---|---|---|---|
1,800㎜ 以上 (180㎝) | 360~450㎜ (36~45㎝) | 350㎜ 以上 (35㎝) | 25㎏ 以上 |
55型も卓上スタンドを含めた重量は相当軽量化しています。
但し、テレビ本体はPanasonic GX855と大差が無いので、卓上スタンドの軽量化が大きな要因であることを理解しましょう。
そして、人気の55型の場合はテレビ台の選択肢が豊富。
スタンド型、高級家具風のテレビなど、予算に合わせたチョイスが行えます。
65Z730X(65型)
Z730X 65型(インチ)の重量
総重量 | 本体のみ | 卓上スタンドのみ |
---|---|---|
27.0㎏ | 26.2㎏ | 0.8㎏ |
Z730X 65型(インチ) テレビ本体の必要スペース
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き |
---|---|---|
1,500㎜ (150㎝) | 950㎜ (95㎝) | 400㎜ (40㎝) |
Z730X 65型(インチ) テレビ台のサイズ
理想的な 横幅 | 理想的な 縦幅 | 理想的な 奥行き | 耐荷重 |
---|---|---|---|
2,700㎜ 以上 (270㎝) | 360~450㎜ (36~45㎝) | 400㎜ 以上 (40㎝) | 30㎏ 以上 |
前述の通り、何故か65型だけはVAパネルを採用しています。
重量的にはさほど気にするレベルではありませんが、VAパネルの弱点である「視野角の狭さ」を意識したセッティングを行いましょう。
真正面から視聴する環境のみを想定するのなら問題ありません。
もし、家族団らんで視聴する機会が中心であれば、視野角50度程度の中に視聴エリアが入るようセッティングを意識することが重要です。
出来るだけ壁に近づけることで視野角は上がりますので(部屋が大きく使える)、スタンド型を中心に検討することをおススメします。
Z730Xを理想的な高さで視聴できるテレビ台
ここでは、レグザZ730Xを最適な高さに関する理由と、理想的な高さで視聴するためのテレビ台の高さに言及します。
上図は、一般家庭でテレビを視聴するパターン別に、テレビサイズ毎に目線の高さをイメージした内容です。
視点の高さから左下の様にテレビ台やテレビスタンドの数値を算出していますが、基本は座椅子の高さを目線の中心線に置けば大抵のパターンに当てはまるのが分かるでしょう。
この図を参考に、Z730Xにマッチする理想的な視聴高さを探ります。
Z730Xのテレビ台を選ぶ際の注意点
最適なテレビ台のサイズについて結論を出す前に、東芝レグザZ730Xを設置する際の注意点を確認しましょう。
レグザZ730X卓上スタンドの特殊性
レグザZ730Xは省スペースタイプなので置き場所には困らないでしょう。
このデザイン好きだわ。意思を感じる。
Z730Xの卓上スタンドは前機種から継続ですね。
では、次に重さを確認しましょう。
レグザZ730Xの卓上スタンド重量
Z730Xの卓上スタンドは重くはありません。
ハイエンド液晶にしては軽い感じがするけど?
確かに他社の場合は1kg超えも珍しくありませんが、エントリーモデルより質感は間違いなく上ですよ。
CHECK!
- 卓上スタンドの幅は省スペース対応
- 重さも気にならない
参考までに比較的リーズナブルなテレビ台を紹介しています。
コスト優先で選択するなら(最大65型)
- 高さ28.2㎝でほぼ全サイズで最適な視聴高さを実現可能
- 人気商品なのでクチコミ多数
- 高級感が薄い
高さ調整可能で安心の朝日木材加工(最大65型)
- 31.8㎝と43.8㎝の2つの高さが選べほぼ全サイズで最適な視聴高さを実現可能
- 一部の色をおしゃれに変えられる
- 耐荷重注意
最大77型まで対応可能な朝日木材加工のローボード
- 高さ31.8㎝でほぼ全サイズで最適な視聴高さを実現可能
- サイズは幅80㎝から177㎝まで6バリエーション
- 組立必要
Z730Xを理想的な高さで視聴できるテレビスタンド
基本的な考え方はテレビ台選びと同じです。
しかし、テレビスタンドの場合は「壁掛け」同様にテレビスタンドを接続するテレビ本体のVERSAというネジ位置が高さに影響を与えます。
ただ単に台の上に置くだけなら簡単ですが、テレビスタンドの場合、接続位置を確認するだけでは接続後のテレビ画面のセンター位置は分かりません。
各機種の各サイズでVESA位置が異なるため、テレビスタンドの選定は少し複雑なことを先ずは理解しましょう。
レグザZ730Xとテレビスタンドの相性
サイズ的には売れ筋が中心なので、テレビスタンドの選択肢は多いでしょう。
但し、Z730Xに適合したテレビスタンドから、最適(もしくは自身が求める)な視聴高さになる製品を選ぶことが重要です。
レグザZ730Xはテレビスタンドがマッチする
レグザZ730Xをテレビスタンドに取り付けた際、目線の高さはイメージ通りになりそうです。
どうして?
テレビ背面にあるテレビスタンドと接続する「VESA位置」が影響しています。Z730XのVESA位置は43型のみやや高い位置ですが、他のサイズほぼセンターに位置しており、設置後のイメージが掴み易いのです。
テレビ台みたいに理想のセンター位置「80cm」をクリアーする適合製品はどうなんだろう?
これも選択肢が豊富で、各サイズのベスト3に入るテレビスタンド全てが高得点の内容でした。詳しくは以下のリンクで確認して下さい。
REGZAなら純正のテレビスタンドも選べる
CHECK!
- 壁掛け金具や壁への設置工事は不要
- 大画面テレビを省スペースで設置
- 左右に約8度テレビの向きが調整可能
- ケーブル類はすべて裏側に配線
安心を買うなら断然レグザ純正品ですね。
わしは価格が高くても純正品にこだわるのだ。
値段はもちろん考えるけど、トータル的なバランスを考えるならREGZA専用テレビスタンドを購入するのがベストね。
東芝レグザ純正テレビスタンド
テレビスタンドの選び方については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にして下さい。
失敗しない「テレビスタンド」の選び方~7つの重要ポイントを解説
レグザZ730X 設置スペースの最終評価
それでは、Z730Xの設置スペースに関して最終評価を行って下さい。
評価:5.0
設置スペースに減点要素ってあるのか?液晶テレビに興味はないけど、これで十分なのだ。
評価:3.0
サイズのバリエーションが多いから設置スペースも困らないわね。
評価:3.0
テレビの脚も台を選ばない省スペース設計だし、普通の評価で良くない?
テレビ台、テレビスタンド選びは「おしゃれでおすすめなテレビ台選びで最も重要な基礎知識を忘れていませんか?」で書いた通り耐荷重性能が重要です。
4K液晶テレビ Z730X の「視聴環境」総合評価
では、これまで確認したZ730Xの視聴環境について総合評価を行ってもらいましょう。
評価:3.8
65型のVAパネル採用意図が不明なのだ。
評価:3.5
やっぱり卓上スタンドは省スペースタイプよね。軽量化も評価できるわ。
評価:3.5
VAパネルの視聴環境は少し気になるけど、減点するほどの要素でも無いね。65型買わないし。
設置スペースの評価はメーカー間の差は少ないですね。
では、次は「機能」について、じっくり評価しましょう。以下のリンクかこちらから移動して下さい。
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