液晶や有機ELテレビの最適な視聴距離と画面サイズおすすめの選び方

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新しい液晶・有機ELテレビを検討している皆さんは、画面(ディスプレイ)サイズの大きさに迷う場合があるかもしれません。

 

もちろん、今よりも大きいテレビを買いたいというのが本音でしょうが、部屋の大きさに対してアンバランスなサイズでは見難いのでは?

 

地デジ放送が開始した当初、液晶テレビの視聴に適した距離なんかも話題となりました。

 

その時の記憶が薄っすらと残っていると新しい液晶・有機ELテレビの画面サイズ選びを間違える場合がありますよ!

 

結論を言えば、最新式の映像表現である「4K対応液晶・有機ELテレビ」は、6畳間でも65型以上の超大型テレビが最適な状況で視聴可能。

 

その理由と最適な選択方法をここでは解説致します。

 

テレビの視聴距離と画面サイズは「地デジ化」以降大きく変わった

kyori image

 

ブラウン管テレビが姿を消したのは2006年12月1日、全ての県庁所在地および近接する市町村で地上デジタル放送が開始された時です。

 

フルハイビジョン(HD)技術により、全ての家庭に薄型テレビが普及しました。

 

ブラウン管テレビとは比較にならない高精度な映像がお茶の間に届くこととなったのは記憶に新しいところです。

 

また、映像の高精度化によって、テレビの最適な視聴距離も驚くほど変化しました。

 

フルハイビジョンテレビ(HD液晶テレビ)の最適視聴距離

ブラウン管テレビの時代は、目が悪くなるなどの理由や映像が不明瞭になるため、出来るだけ離れて視聴することが推奨されていました。

 

しかし、フルハイビジョン液晶テレビが登場すると、今までの常識を疑うような「近距離」視聴が推奨され驚いた人も少なく無いでしょう。

 

フルハイビジョンテレビの適正視聴距離は画面の「高さ」で決まる

画面の高さイメージ

 

画面の高さ×3倍

 

適正視聴距離の確認はたったこれだけです。

 

では、この基準を元に、地デジ化当時に適正な画面サイズが選択されていたかを確認しましょう。

 

詳しくは後程解説しますので、ここではイメージだけで読み進めて下さい。

 

HDの登場で一般家庭のリビングでは40型でも小さく感じる

大画面化が今より進んでいなかった当時、コスパが良く、最も売れ筋であったのは40型前後でした。

 

これを現在の43型程度に置き換えると、テレビ画面の高さは「約50cm」ほどです。

 

ここから視聴距離を算定すると50cmの3倍で150cmという答えが出ます。

 

  • 地デジ化当時の売れ筋は、視聴距離150cmの40型

 

一般的な家庭の場合、リビングの広さは10畳~18畳程度の納まり、テレビから視聴スペースの距離は遠くて縦の2畳分、近くて縦の1.5畳分程度。

 

縦2畳分の長さは地域や建物の設計で変わりますが約382cm~342cm、縦1.5畳分では約286.5cm~255cm。

 

ここからテレビと壁の設置幅とソファーの寸法分を合計した寸法、約50cmほどをマイナスすればおおよその視聴距離が算出出来ます。

 

  • 縦2.0畳分の視聴距離=352.0cm~292.0cm
  • 縦1.5畳分の視聴距離=236.5cm~205.0cm

 

最も狭い視聴距離となった場合でも「205cm」の距離があり、43型の適正視聴距離「159cm」とは「45cm」の差。

 

この45cmを適正な画面サイズに置き換えると、画面高さプラス15cm(画面高さ65cm)となり、52型前後が最もおすすめの画面サイズとなります。

 

  • 視聴距離205cm=52型が最適

 

更に最も視聴距離が長い場合は「352cm」で、理想的な画面高さは「117.3cm」。

 

これはなんと94型前後の超大画面となります。

 

  • 視聴距離352cm=94型が最適

 

40型では4.5畳~6畳程度の狭い部屋にしか適さなかったわけですが、結局は価格の問題でこれ以上大きなサイズは当時の一般的には高価過ぎました。

 

  • 40型は4.5畳~6畳が最適のサイズだった

 

4Kテレビ(4K液晶・有機ELテレビ)の最適視聴距離

フルハイビジョン(HD)から更に高画質となった「4K」テレビでは、更に最適視聴距離が短くなります。

 

結論としては、フルハイビジョン(HD)の半分、画面高さの1.5倍離れた距離が推奨

 

正直、驚きの推奨内容ですね。近すぎて首を振らないと画面全部が見えなくなりそうです。

 

視聴距離図1

 

  • 4Kテレビの最適視聴距離は「画面高さの1.5倍」の距離

 

リビングの視聴距離で画面サイズを比較

リビング視聴距離 2KフルHD 4K
最短205cmの場合 52型 100型
最長352cmの場合 94型 190型

 

・・・。

 

もはや、4Kテレビであれば、ネットカフェやビジネスホテルでも最適視聴距離103cm程度の55型が最適となってしまうのです。

 

4K液晶・有機ELテレビを選択する場合、最適な画面サイズを考える必要はなくなりました。

 

「出来るだけ大きなサイズ」を選ぶだけで良い!?

 

そのような時代です。

 

でも、そこだけに着目すると大きな失敗となる可能性があることは後ほど解説致します。

 

テレビの視聴距離が4K以降、更に短くなった理由

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何故、テレビの視聴距離は短くなったのでしょう?

 

これはもう、単純明快に「画質が良くなった」からです。

 

ブラウン管テレビの画質を覚えている?

ブラウン管テレビを知らない世代も居るかもしれませんが、覚えている皆さんは画質を思い出して下さい。

 

子供の頃、画面の直ぐ近くでテレビを見ていてよく怒られましたが、未だに記憶にあるのがNHKの試験放送画面です。

 

赤、白、青などの色がブロック調に並び、ピーっという音声と共に夜中などに配信されていた「あれ」です。

 

ブラウン管テレビを間近で見ると、電子銃から送信される映像はまさにこのブロックの積み重ね

 

映像の構成が非常に粗かったため、ある程度距離を取らないと綺麗な映像にならなかったのですね。

 

液晶画面の出始めから最近まで

一方で液晶画面についても、古い人なら分かると思いますが、「たまごっち」などの小型ゲーム機で表されるキャラクターはただの「点」。

 

そしてある程度進んでからも、液晶画面も近くで見るとブラウン管同様に「ドット」という丸い点がはっきり分かる仕様が暫く続きました。

 

しかし、高精度の液晶技術が確立されると、フルハイビジョン(HD)が出現。

 

最高解像度規格「横1920ピクセル×縦1080ピクセル」を実現するまでに至り、テレビはアナログ放送からデジタル放送へ移行しました。

 

おしまい・・・。

 

ではなく、フルハイビジョン(HD)のピクセル数と画素数に注目して下さい。

 

簡単な例を挙げれば、PCのディスプレイ。昔と比べて画面に表示出来るサイズが広くなったと思いませんか?

 

これが高精度化による結果で、いわゆるピクセル数(画素数)が上がったことによって実現できたことです。

 

4Kスペック

以下の表を見れば分かる通り「画素数」の違いがスペックの違いです。

 

簡単に言えば、一つの映像(画像)を表現する「点」が多ければ多いほど、より大きく引き伸ばせる。

 

即ち、画質劣化が無いということなのです。

 

画素数 横(ピクセル) 縦(ピクセル)
4K 829万画素 3840 2160
2K(フルHD) 207万画素 1920 1080
1K(HD) 104万画素 1280 720

 

テレビ画面のイメージ

図のように、フルHDに対し4Kテレビは同じ画面の大きさでも、沢山の「点」を使って映像を表現します。

 

近くで視聴してもドットが目立たない映像表現が可能であることが、更なる最適視聴距離の短縮に繋がった理由なのです。

 

画素数イメージ比較

 

でも、本当に4K推奨の視聴距離で液晶・有機ELテレビの画面サイズを選択して良いのでしょうか?

 

部屋の大きさと適正な画面サイズ

テレビ基礎画像

 

  • 画面サイズ「型=インチ」
  • インチ=2.54cm換算
  • 「16:9」のワイドテレビが対象

 

4K推奨の画面サイズを選択すべきか?

 

これを考える前に、主なテレビ画面サイズを上図にまとめましたので、部屋の大きさと比較しつつ選択肢の整理を行いましょう。

 

画面サイズは40型と日本では「型」で呼ばれますが、実際はインチ標記です。

 

インチ(型)は画面を斜めに計った時の長さで、これが即ちサイズとなるわけです。

 

では、一般的な家日本の家はどれくらいの広さなのでしょうか?

 

複雑なサイズ展開の日本家屋

日本でお家を建てる場合、主に二つの基本設計(モジュール)が存在します。

 

  • 尺モジュール
  • メーターモジュール

 

文字通り、一辺の長さを尺(90cm)にするかメーター(100cm)にするかの違いです。

 

一般的には「尺モジュール」が多いのですが、一部のハウスメーカーはメーターモジュールを基準にしています。

 

モジュールを基準に視聴距離を計算した場合、壁の厚さで生活空間の広さが変わるため計算が煩雑。

 

ここでは一般的な尺モジュールを基準に、畳は必ず部屋の寸法内に設置されるものなので、畳の大きさでいくつかのバリエーションを追いましょう。

 

畳の大きさもまた複雑

畳の大きさは四種類あります。

 

畳の種類 縦の長さ 横の長さ
京間 191.0cm 95.5cm
中京間 182.0cm 91.0cm
江戸間 176.0cm 87.8cm
団地間 170.0cm 85.0cm

 

不動産案内などで一般的なサイズは、「中京間」より若干小さいサイズです。

 

一般的な日本のリビングサイズ

相当大きな(または小さな)場合を除き、マンションや一般住宅のリビングは短い方の幅で、畳縦の長さ換算1.5畳~2.0畳の長さになります。

 

但し、正確な数値はご自宅のサイズをきちんと測って下さいね。

 

畳換算による視聴距離の差

まとめると下図の通りとなります。

 

一般家庭のリビングの場合、何れかの視聴距離でほとんどが網羅できるのではないでしょうか?

 

畳の大きさによる視聴距離

実際にテレビを設置して視聴距離を確認

下図は実際にテレビを設置し、ソファーから視聴した場合のイメージです。

 

6畳間の場合は、10畳前後のリビングでも同様の視聴距離となる場合があります。

 

一方、8畳間は12畳以上のリビングでは一般的な距離で、一戸建て住宅などはこの距離が最も多いでしょう。

 

部屋の広さと視聴距離

 

ここから算定出来る最適な画面サイズは既に解説した次の表の通り。

 

一般的に普及している52型前後の大きさ以外は、価格的にもバリエーション的にも一般には購入し難いサイズとなります。

 

リビング視聴距離 2KフルHD 4K
最短205cmの場合 52型 100型
最長352cmの場合 94型 190型

 

また、輝度的に問題のある有機ELテレビは、100型以上では十分なパフォーマンスを発揮出来ないため改善が求められる所です。

 

恐らく、有機ELテレビ以外の新技術によって更なる大画面化は進むのでしょう。

 

しかし、このような推奨される視聴距離を鵜呑みにして本当に良いのでしょうか?

 

最終的な注意点について、次項で触れておきましょう。

 

4K液晶・有機ELテレビを購入する人「大事なことを忘れないで!」

4Kの映像ソースをどの程度視聴する予定ですか?
地デジの4K放送化は当分先

民放各社は、地デジ化に伴うテレビ買換えの混乱を避けることや、機材投資の関係で全ての番組を4K放送へ切り替える予定は現状未定です。

 

地デジ放送を中心に視聴するのであれば、ハイビジョンテレビの視聴距離で満足できるサイズのテレビを選択しましょう。

 

そもそも4Kアンテナを設置する予定が無い

現状、4K放送はBS4K経由でしか視聴できません。

 

もし、BSアンテナを設置する予定が無く、地デジメインの視聴であればハイビジョン基準で画面サイズを選択しましょう。

 

但し、VODサービスや別の機器で4K映像を楽しむことが中心であれば、予算や視聴環境が許す限りの大画面テレビを視野に購入計画を立てましょう。

 

  • 地デジ放送メインならハイビジョン基準で画面サイズを選択
  • 4Kソースの視聴が中心であれば出来るだけ大きな画面サイズを選択

 

4Kテレビの最適視聴距離がとても短いのは理解できたと思います。

 

しかし、通常視聴が地デジ放送中心であれば、4Kテレビであろうと放送されている内容はフルHDなのです。

 

視聴距離とテレビ画面の大きさを検討する場合、4K映像を見ることが大半で無い限り、選択は画面高さの3倍の距離。

 

即ちフルHDの最適視聴距離でテレビを選択することをおすすめします。

 

決して4Kの推奨視聴距離だけを鵜呑みにしないよう注意して下さい。

 

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